HIU公式書評Blog

HIU公式書評ブログ

堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

MENU

【書評】自分の人生をゼロからスタートしてみれば、思いがけない新たな扉が開くはず。『マンガ版 ゼロ〜なにもない自分に小さなイチを足していく〜』

 

本書は、発売後8年間売れ続けている『ゼロ』の漫画版。幼少期の誰とも同じように、思うようにいかないもどかしさや、成長過程のエピソードが書かれている。著者は子供の頃、泣いても嫌々ながら柔道を習わされた。泣きながら訴える幼き著者を見ると、同様の経験を思い出し自然と涙が頬を伝う。大人になって涙する場面はほぼ無いが、何だか他人事とは思えない。

ひとりっ子は甘やかされているとよく言われるが、しつけの厳しい家では自分の味方は誰もいなく、追い詰められて逃げ場がない。親の愛情でも子供にとっては結構つらい。著者を見ていると、時折り自分を見ているように思うことがあるが、そういった経験からなのかもしれない。

著者は、自分の得意分野だけでなく、興味があることには何でも挑戦し、仕事も遊びも境界がなく複数の仕事を同時に全力で楽しむところは、評者も真似したい。興味のあるそれぞれのことをどう仕事にできるのかは、よくわからないが、それを実践でき伝えられれば、嫌な仕事をして辛い思いをしている多くの人たちが幸せに生きられると思う。そんな生き方を本書は教えてくれる。

また、最近オンラインのトークイベントで、著者と長年仕事付き合いのある人が、著者のことを褒めていた。当人がいない所で褒められるのは、人のことを褒めない日本人にとっては、なかなかないことだ。それは、著者が日頃から誰に対しても人を大切にしているからなのだろう。そんな著者の人柄が本書からも垣間見れる。本書を読み、自分の人生をゼロからスタートしてみれば、思いがけない新たな扉が開くはずだ。