中学生からファッション雑誌を参考にし続けてきた私ですが、最近、新しい洋服を買うことに、以前よりも気がひけます。お金の問題以上に気になるのが、CO2排出への懸念。以前よりも、古着に興味が出てきました。実質賃金下落、ファストファッションの台頭、SNSインフルエンサーから直接ファッション情報が得られる時代。もったいない精神やまとなでしこの国で、女性ファッション誌はコロナ前後に相次いで廃刊する中、流れに逆うように創刊したタキマキこと滝沢眞規子をアイコンとする雑誌『VERY NAVY』は、「勝ち組セレブママ」を象徴する雑誌『VERY』から、2020年にタキマキが同誌を卒業すると同時に生まれた。「NAVY」のほうは、子育てが落ち着いた頃の読者を想定している(現在はVERYの付録になったりしながら、存続していているようです)。
女性ファッション誌の存在意義について、ファッション文化論を専門とする大学教授・米沢泉氏の記事【もうすぐ「絶滅する」というファッション誌 休刊ラッシュで失われる大切な「役割」とは】より引用する。
ーーキャリアかマダム(専業主婦)か、オフィスで働くための服か、ママ友とランチに行くための服か。あなたはどちらの服を選ぶのか、どちらの生き方を選択するのか。ファッション誌の役割は単に欲望を喚起するだけではない。欲望喚起装置であると同時に服を通して生き方を導く、生き方の教科書にもなっていった。ーー
私自身、ファッション雑誌によって人生を幸せに導いてきた感覚がある。お手本を真似ていたら自然と、女として幸せになっていた。オンラインゲーム上でエアー不倫していたときは、相手からどんな服を普段着ているかを聞かれたので雑誌名で答えた。男性は思いの外、ヘアメイクみたいな瑣末なことよりも、TPOや自身に合ったファッションセンスの方を重視していると思う。
ところで、「ハリー・ウィストン」の名を耳にしたことはありますか?橋本環奈主演のドラマ『王様に捧ぐ薬指』で、理屈抜きに貰って嬉しい贈り物の表現として「ハリーウィストン♡」という橋本環奈の一言が際立っていました。こちら、全女子を黙らせるNY発の憧れジュエリーブランドであります。ブランド名は創始者(1896-1978,享年82)のお名前。宝石商の息子で、12歳で質屋のエメラルドを見抜き25セントで購入し、2日後に800ドルで販売した逸話を持つ卓越した審美眼の持ち主だ。鉄道王の未亡人のコレクションをはじめとする、エステート・ジュエリー(故人の遺産として残されたジュエリーのこと)によって大きな礎を得、ブランド独自のセッティング技術で今や「キング・オブ・ダイヤモンド」の地位を不動のものとしている。
洋服はともかく、ジュエリーばかりは偽物を掴みたくないので、きちんとした場所で新品を買いたいですね。と、ふとデヴィ夫人のジュエリーコレクションが気になった私。理屈抜きに、ワクワクします!見てみたいなあ。外資で高値で買ってもらうよりも、やまとなでしこ達にコンクールでもやって、譲っていただけたりしないかなぁ〜なんて妄想をする奥様思想家でありました。
私はハリーウィストンはまだ持ってないし、きっとこの先も縁はないけれど、TiffanyのTスマイルを結婚10周年に買ってもらって、やっぱりそれを着けると自信がもてるような気がします。アイコニックな石には不思議な力が宿っているようです。そしていつか見に行くだけでもいいから、銀座店に夫と入ってみたいです。