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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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「FORTUNE」誌 best of the year 『世界一の生産性バカが1年間、命がけで試してわかった25のこと』

著者は将来が約束された大企業の内定を2つ断り、丸々1年間、自分を実験台にして“生産性”を探求し続けており、本書はその記録になります。

試したことは、「毎朝5時30に起きる」/「週に90時間労働と20時間労働を行い目標達成数を比較する」/「1カ月間水だけを飲む」/「3カ月間スマートフォンの使用は1日1時間にする」など多岐にわたります。

試行した後の結果に対しては、脳科学や心理学の資料から原因となる根拠を導き、それらに基づく解決策を提示しています。その中でも今回は「Part6:集中力を鍛える」という項目を紹介します。
この章では“脳科学”について多く記載されています。脳は「バリバリの実行モード」と「ぼんやり思考モード」の2つを持っており、どちらかを行き来しています。集中すべき就業時間でも、その内47%を「ぼんやり思考モード」で過ごしているという発表もあり、脳は思いのほか、集中できず、あちこちに漂っている性質があることがわかります。
また「頭の中で思うことの77%はネガティブで非生産的であり、マイナスに働く」、「平均的な学生の頭に自然と浮かんでくることのうち60~70%はネガティブなもの」という研究発表もあり、脳は根拠のもなく自動でネガティブなセルフトークを始めるプログラムを持っているということがわかります。

つまり、人間はもともと集中力が無く、気が散る生き物であり、勝手に不安を生み出すプログラムを持っているということがわかります。
そもそも目標達成には不向きであり惰性な機能を備えているということに加え、集中力を散漫にさせるSNS、インターネットなどの環境にさらされているのです。
このことから、目標を達成できない自分を責める理由などどこにもないのです。

重要なのは自分が「惰性的な機能をもつ脳」を持ち「報酬系を刺激する環境」にいることを十分に理解し、俯瞰して自分の行動を捉え、対策を練り、目標達成に繋げていくことです。
不安がよぎったり、面倒くさいと感じたら「あーまた脳が勝手にやってるな」ぐらいの感覚でいたら良いのです。

ダメな自分を責めず、脳科学や心理学をもとに目標達成していきましょう。
さすが「FORTUNE」誌 best of the yearです。お勧めします。

世界一の生産性バカが1年間、命がけで試してわかった25のこと (T's BUSINESS DESIGN)

世界一の生産性バカが1年間、命がけで試してわかった25のこと (T's BUSINESS DESIGN)