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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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悩みはないけど、不安な『現役東大生が1日を50円で売ってみたら』

 

毎日同じ繰り返し。自分の取り柄は何だろう。自分は取り柄のないただの大学生だ。
毎日、寝て、食べて、インターネットをして…何で生きていけばいいのだろう。
将来への不安を抱え苦しんでいた著者の高野さんはある時、とあるホームレスの記事を見つけた。
「ホームレス小谷」。
彼は、50円で自分の1日を売り、家も金もないが誰よりも楽しく幸せに生きていた。
なぜ、将来を不安に思わずに生きていくことができるのだろうか。同じことをやればもしかするとその理由が分かるかもしれない。
「自分の1日を50円で売って、何でもさせていただきます」
高野さんの新たな人生が始まった。

この本は高野さんがこれまで受けてきた50円依頼のなかから、印象的なものをまとめたものである。
フェルマーの最終定理の質問をしたい天才小学生」、「デートがしたいニューハーフ」、
「ポーカーの世界王者」、「自殺未遂をした男性」、「キャバクラで働く女性」、「JKビジネスの少女」、
そして「ホームレス小谷」。
色々な世界で生きている様々な人に出会い、どの人も真剣に毎日足を止めず生きていることを知る。
高野さんの人生に対する考え方が少しずつ変わっていく。

中でも、私が一番良かったと感じた話はホームレス小谷さんの話だ。
悩みはないけど、毎日不安な高野さんが、家と金はないけど、毎日幸せな小谷さんに質問した。「毎日不安で、そんななときどうすればいいですか?」
「簡単簡単!『未来は明るい!』って決めつけたらええねん。今日も最高やな!」
毎日幸せでお金も家もない小谷さんに高野さんは大きな影響を受ける。

そもそも東大生に50円の価値はあるのだろうか。
私や、あなたや、あなたにも50円の価値はあるのだろうか。
価値とは何なのだろうか。
お金とは何なのだろうか。
とにかく、間違いがないことは、
皆、『死ぬほど生きている』ことである。
足を止めずに、自分の価値を生むために、死ぬほど生きていくしかない。
そんな、正解のない答えに現役東大生が挑んだ軌跡を記したのがこの本である。

 

現役東大生が1日を50円で売ってみたら

現役東大生が1日を50円で売ってみたら