HIU公式書評Blog

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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】個人や組織において圧倒的な結果を出し続ける思考法を学べる一冊『直感と論理をつなぐ思考法』

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圧倒的な結果を出し続けている会社やチームの陰には、「これがやりたい!」という強い想いを持った人たちがいる、と著者は主張します。そして、その想いを「単なる妄想」で終わらせないためには、「直感」を「論理」につなぎ、「妄想」を「戦略」に落とし込むことが重要であると説きます。本書では、そのための思考法であるビジョン思考について学ぶことができます。

普通に生きていると「自分がどう感じるか(自分モード)」よりも、「どうすれば他人が満足するか(他人モード)」で考えてしまいます。ビジョン思考により圧倒的な成果を出すための大前提として、“今ココ”にいる自分へ注意を引き戻すことが重要であり、本書ではそのための具体的なアドバイスを提示します。

ビジョン思考の具体的なメソッドは、妄想→知覚→組替→表現のサイクルからなります。PDCAサイクルをベースとした「カイゼン思考」とは異なり、論理から始めない点が新しく、評者は読み始めた当初、理解が追い付きませんでした。しかしながら、各フェーズにおけるポイントや具体的な手法が多数掲載されており、読み進めるうちに理解が進みました。

評者は製造業の技術者であり、PDCAサイクルをベースとした「カイゼン思考」で日々の業務改善をしてきました。しかしながら、高度IT化や働き方改革など、外部環境が大きく変化する中で、従来の「カイゼン思考」による直線的な成長だけでは対応しきれない状況も発生していると実感しております。それに対し、個人の中から湧き出る「妄想(ビジョン)」を駆動力にし、ビジョン思考によりトライ&エラーを高速で回すという戦略は今の時代に対応するために非常に有効な思考法だと思います。

成功するプロジェクトには「自分モード」で「妄想」を持った人がいます。そして、その妄想を「単なる妄想」から「価値あるアイデア」へ昇華させる思考法を本書は与えてくれます。個人や組織において圧倒的な結果を出し続ける思考法を学べる一冊です。

 

直感と論理をつなぐ思考法 VISION DRIVEN

直感と論理をつなぐ思考法 VISION DRIVEN

 

 

【ランキング】今週読まれた書評【2019/10/6-12】

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1位

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ジョーカー[新装版] (ShoPro Books)

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2位

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セルフ・アウェアネス (ハーバード・ビジネス・レビュー [EIシリーズ])

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3位

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思わず考えちゃう

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4位

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5位 

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6位

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 7位 

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8位

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9位

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10位 

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【書評】職場の人間関係に悩むすべての人へおすすめの1冊『天才を殺す凡人』

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本書では、才能を「ビジネスの世界で必要な三つ」に定義し、その才能を生かす方法を段階に解き明かしていきます。本書を読むことで「どうやって、自分の才能を段階的に高めるのか」「自分の才能を仕事で活かす、具体的な方法」「組織が異なる才能をコラボレーションさせる方法」のヒントを見つけることができます。

本書では、人を「天才」「秀才」「凡人」の3種類に明確に定義し、それぞれの価値判断の「軸」が異なるために別種の人間同士で話し合っても伝わりにくいと説明しております。自身の所属する組織メンバーに置き換えて考えてみると、腑に落ちる個所が多く、非常に納得感がありました。

さらに、「凡人は天才よりもはるかに多く存在するために、多数決のナイフにより凡人は天才を殺しうる」、「異なる軸を持つ者同士の橋渡しをする人間がいる」といった組織におけるコミュニケーションを円滑化するヒントが数多く述べられています。

本書は「才能」という実態のない概念に対して、真正面から考察した1冊です。テーマは重たいですが、青野という35歳の男性サラリーマンを主人公としたストーリー仕立てで非常に読みやすく、小説としても面白いです。

サブタイトルに「職場の人間関係に悩む、すべての人へ」とあるように、老若男女あらゆる人に得るものの大きい一冊です。

天才を殺す凡人 職場の人間関係に悩む、すべての人へ

天才を殺す凡人 職場の人間関係に悩む、すべての人へ

【書評】軽いビジネス書を読み飽きたあなたたちの知識欲を満たす一冊『経済学 名著と現代』

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福沢諭吉ドラッガー、アダムスミス、経済学、社会学、歴史、倫理学。本書は日経新聞の連載をまとめたものである。各分野のプロが、歴史的名著のエッセンスをまとめた1冊だ。


本には「今、現在流行っているものをとりあげ、読み捨てられる本」そして「普遍的な内容、あるいは時代を変える本となり歴史に残るもの」がある。本書は後者の普遍的な歴史的名著のエッセンスをまとめた本だ。


経済学を深く学ぶには、経済だけでなく、人間についても、地理についても歴史についても知る必要がある。その全てを学んだ地の巨人が自ら書いた本たちが紹介されているのだからそんなすごいことはない。経済学部を出るよりもこの本をしっかり読んだ方が間違いなく力はつくだろう。


昨今薄いビジネス書がブームだ。そんな時こそ古典をよもう。賢い人はいつも逆張りだ。本書は経済学についての名著をさらっと学ぶことができる。興味を持ったものを実際に購入すると本当の知が身につくだろう。さぁ今こそ古典をよもう。

経済学 名著と現代

経済学 名著と現代

【書評】数学って本当は面白い『北欧式 眠くならない数学の本』

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「数学嫌い」「難しい」「自分の生活には関係ない」と子どもから文句を言われる親御さんも多いのではないでしょうか。公式を使って問題を解くことだけが数学ではありません。手と体を動かして数学の面白さを実感してみましょう。


序章では私たちは誰だって数学者であると書かれています。身のまわりの植物、動物、建物、芸術、目に映るすべての場所に数学はあります。お子さんの数学の見方を変えてくれるかもしれません。


この本では多くのワークが紹介されています。どれも簡単に出来るものです。数学を使って遊べます。


北欧を代表する絵本作家によるイラストがふんだんに使われています。本編113ページ中、文字のみのページはたった5ページ(今数えました)。小学校高学年ぐらいから読める平易な文章でありながらオイラーの多面体定理・フィボナッチ数列・4色問題なども扱っています。これを読んで数学の点数が上がることはありませんが、面白さを伝えてくれる本です。


今学問と呼ばれている領域だって、言ってしまえば「誰かの没頭体験」のアーカイブであると誰かは言いました。本来は数学も面白いものです。没頭体験の入り口になるかもしれません。

北欧式 眠くならない数学の本

北欧式 眠くならない数学の本

【書評】純粋で心優しい一人の人間が、どのようにして変貌していくのか『JOKER』

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『JOKER』といえば『バットマン』に登場するスーパーヴィランとして有名だが、本作では世界に笑顔を届けるためにコメディアンを目指す主人公が、いかにして『JOKER』へと変貌していくのか『JOKER』の誕生秘話が綴られたストーリーである。


主人公は、脳疾患の影響により突然笑いだし、その笑いが止まらなくなる「笑い病」を抱えながら、スタンドアップコメディアンやピエロに扮した仕事をしていた。


しかし、その奇妙さから突然不良に襲われたり、酔っぱらいに絡まれたりすることは日常茶飯事であり、苦難と悲劇の毎日を過ごしていた。そのような状況から孤独に苛まれていたが、人との繋がりや愛を求め、喜びや幸せを感じる温かい人物でもあった。


しかし、日々の度重なる苦悩や隠された衝撃の真実を知ることにより、悪の姿『JOKER』へと変貌する。本作は、映画の世界で2019年10月4日に日米同時公開されたのだが、3ヶ月で約24kgもダイエットして演技に臨んだホアキン・フェニックス氏のその姿からは『JOKER』の正体不明の不気味さがより感じられる。


また、史上最高の演技とも言われ、奇妙に笑いながら小躍りする『JOKER』のその姿は、まさに狂気そのものであり、圧巻の演技力である。さらに、ホアキン・フェニックス氏が演じる『JOKER』の眼差しや演技は時折、実の兄であるリバー・フェニックス氏を彷彿とさせるものでもあった。


本作品は、ヴェネツィア国際映画祭において金獅子賞に輝いた。アメリカン・コミックスを原作とした作品が最高賞を受賞したのは、史上初のことである『JOKER』を通して現代社会の闇が描かれた衝撃の作品である。

ジョーカー[新装版] (ShoPro Books)

ジョーカー[新装版] (ShoPro Books)

【書評】書籍は長めのブログで、事典はツイッターのようなもの『教養は事典で磨け~ネットではできない「知の技法」~』

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本書は、著者が薦める良い辞書、辞典、事典、図鑑とその面白さ、さらに活用法についてまとめられている。これらは一般的に何かを調べたりする際に利用されるものだが、著者は読むと面白い本だと伝えている。なぜなら、インターネットが普及した現在でも、検索するのにはキーワードが必要だが、そもそも思い浮かばないことには、調べようがない。


しかし、事典はたまたま開いたことにより「未知を既知」にかえ、関連することまで教えてくれる。そのため、最初に調べていたものから違う分野に移り、どんどん寄り道していくことが可能なことが素晴らしいところだと言う。


また著者は、一般の書籍は長めのブログで、事典はツイッターのようなものだと面白い例えをしている。本が好きでも、疲れたとき、忙しいときなどは、一つの項目の短い事典は、少し読んだだけでも意味がわかり、眺めているだけでも、頭に入ってくる。そして、本を読むためのウォーミングアップにもなり、その繰り返しが教養になると言う。


このように広く浅く知識を入れることで、「物事を俯瞰してとらえることができるようになり、それが視野を広げ、楽しみの幅も広げる」と言う。そのため著者は、気分転換に辞典を広げるそうだ。


さらに、図鑑は大人にとって欠かせない教養書の一つであると言うが、面白い使い方として、美しい絵や写真はページを切り取り額装し、インテリアにもできるそうだ。普段から写真や絵を見る習慣があると「偽物を見抜く力が養われ、それが生き抜くためのトレーニングにもなる」と言う。


まずは読んで、それから切り取り飾りにする。教養が身につき、また活用もできるとても便利なものだ。本書により、事典や図鑑などについて自分が持っていた概念を覆すことが学べる内容である。

【書評】りんごかもしれないの人からもらう人生のヒント『おもわず考えちゃう』

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ヨシタケシンスケ氏といえば、幼児向けの大人気絵本作家だ。
代表作は『りんごかもしれない』『もうぬげない』など、大人も子供時代を思い出してクスッと笑ってしまう名作揃い。
本書は、そんな楽しいヨシタケシンスケ氏の普段の発想や着想が分かるエッセイだ。

幻冬舎の箕輪氏も、永遠の3歳児であることが素晴らしいと語っているが、ヨシタケ氏こそ、それを体現している人だと思う。

日常の何気ない風景から、そうそう、それだよね、という物語を切り取る才能。簡単に真似はできないけれど、頭の中身を垣間見しただけで、ちょっとお得でラッキーな気持ちになれる。

気分転換や、アイデア発想をしたい時に推奨したい本です!

【書評】粋な江戸っ子の物語『夜鳴きめし屋』

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日の出とともに起き、日の入りとともに就寝する、江戸の庶民の生活。
そんな時代にやっている、小さな食堂のお話。

主人公は、親の代から受け継いだ金物屋を、食堂に変えることを思いつく。
この時代に、夜まで営業している食べ物屋は少なく、特別な職業の人たちがお客でやって来る。
それぞれのお客が繰り広げるストーリーがとても面白い。

中でも、夜の仕事をしている人たちが、様々な悩み、事情を抱えてこのお店にやってくる。さながら、現代のバーのようで、主人公はバーテンダーだ。

そういえば、江戸時代は1日2食だったんだよなぁと、気付いた。
江戸の文化と人情に触れられる1冊。
宵越しの金は持たない江戸っ子。
ちょっと疲れたときに、読んでみるのもいいかもしれない。

【ランキング】今週読まれた書評【2019/9/29-10/5】

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1位

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神速Excel

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2位

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なるほど、そうか! 儲かる経営の方程式 MQ会計×TOCで会社が劇的に変わる
 

 

3位 

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サードドア: 精神的資産のふやし方

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 4位

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5位

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6位

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7位

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9位

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10位

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