HIU公式書評Blog

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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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『日本人のしきたりいろは図鑑』

日本には古くから伝わり我々もなんとなーく受け継いで来ている伝統、風習がある。年末年始のこの時期は大掃除、大晦日、初詣、おせち料理七草粥。本書を読めばこれらのしきたりについて知ることができる。

例えば、七五三はなぜ七・五・三歳で祝うのだろうか。現在では男の子は5歳で、女の子ら3歳と7歳で祝うことが多いがもともとは男の子は3歳と5歳で祝い、女の子は3歳と7歳で祝っていた。これは髪を伸ばし始めるのが3歳で、男の子が袴をはくのが5歳、女の子が帯を締めるのが7歳でそれを祝ったのが元だからだ。

他にも結納、三三九度など冠婚葬祭について、よく分からないけど疑うことのなかったしきたりがわかりやすーく図説されている。

日本人誰もが行なっているしきたりため共感し面白く、読めば話しのネタにはなるだろう。これから大晦日、正月を迎えるタイミングで是非読んでもらいたい一冊だ。

日本人のしきたりいろは図鑑

日本人のしきたりいろは図鑑

2017年に読まれた書評ランキング

2017年ももう終わりです。HIU公式書評ブログで2017年にもっとも読まれた書評ランキングです。

 

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地図を持たずに冒険すること『仕事は楽しいかね?』

「とにかく僕の話を聞いてほしい。

僕たちの社会では、時間や進歩に対して直線的な見方をしている。

人生とは、やるべきことの仕事や習得すべき技術や到達すべきレベルの連続ですよ。
目標を設定して、それに向かって努力しなさい、とね。

だけど、人生はそんなに規則正しいものではない。
規則から外れたところでいろんな教訓を与えてくれるものだ。」

「目標を設定すると、自己管理ができているような気がするものだ―」
彼はそこで私の言葉を切る。そして、いまだに私が手に握りしめている“成功のための戦略”の紙を指差し、それを見るように促した。

「ここをごらん。
きみがこの紙のリストにあげた“自分の人生をきちんと管理すること”という項目を。
ハハ! 人生はそんなに扱いやすいものじゃない。」

空港で青年が老人と偶然出会い、ビジネスの成功について話し合うことになった。

人生と計画。
私たちは人生は計画通りにいかないと分かっていても、計画を立ててしまいます。

「問題は君が理屈っぽいってことだ。きみの思考は学生モードのままなんだよ。この課題をやっておきなさい。そうすればAがとれますよってね。きみは、課題のリストを欲しがっているだけなんだ。」

「論理だてて考えたりすれば、問題は必ず解決できるなんて、そんな印象を君には持ってほしくないからね。」

新しい発見は計画を立てるような秩序だったものではなく、遊び感覚でいろいろ試して、出会うことができる偶然のことです。

リーバイスのジーンズは鉱夫へ必需品を打って儲けようとした行商人が、売れ残ったテント用の汚い帆布を、品薄になっていたズボンに仕立て上げて販売したのが始まりでした。

はじめからジーンズを売る予定ではありませんでしたが、売れ残ったテント用の帆布を使って、何をすべきか考え続けてこそ、リーバイスのジーンズを思いつくことができました。

ここに具体的な計画性や長期的な計画はありませんでした。
ですが、採掘の仕事にはズボンが必需品だったこと、ズボンが品薄になっていたこと、それに気づいたこと。そして、売れ残った帆布を使って試しに販売してみたこと。
それが、リーバスのジーンズの始まりでした。

「とにかく試すこと。試すことに失敗はない。
何かいろいろ試してみて、それがろくでもないアイデアだとわかったとき、きみはもとの場所に戻ることは絶対にない。必ず、何か学ぶからだ。だから、試すことに失敗はない。」

そして、日常に注意を払って、“偶然”や“まぐれ”を見つけること。
コカ・コーラの始まりは薬にソフトドリンクを混ぜたこと、ミックス・ベリーの紅茶は捨てる用の三つの材料を混ぜたところから生まれたことが始まりです。

「いつか君は文書ファイルにつけたパスワードを忘れて自分自身や、ソフトウェア会社に怒るかもしれない。
でも、そのミスや失敗に対して、じっくり検討すると何か役に立つことが思いがけず見つけ出せるかもしれないね。
もしかしたら君がパスワードを再発見するためのソフトウェアを開発するかもしれない。」

人生は計画通りに進むものではなく、“偶然”や“まぐれ”の連続だということ。
もしかすると、そういった“偶然”や“まぐれ”を「運が良かった」と表現するのかもしれません。
長期的ではなく、目の前で起きた出来事の意味を見落とさずに、見つけることが重要なのかもしれません。
野苺を摘み取るように、あちこちに落ちている“偶然”、“まぐれ”を拾い集めましょう。
きっと”思いがけないもの”を見つけることができるかもしれません。

冒険中に地図ばかり見ていては、綺麗な景色も珍しい動植物も見落としてしまいますね


仕事は楽しいかね? (きこ書房)

仕事は楽しいかね? (きこ書房)

人生はノートで変わる『頭のよさはノートで決まる 超速脳内整理術』

良い本は、時に価値観や習慣を変えてくれる。

本書はそういった本だ。

著者は明治大学の教授であり、多くの書籍を書かれている斎藤孝先生だ。
本書は言わば考えるためのノートの使い方についてが徹底的に書かれている。

本書の主張は3つだ。
・考えるために主体的に、積極的にノートを使うこと
・絵や図を使ってシンプルに整理すること
・物事は3つにポイントにまとめること

上記について具体的にどうやってやるかが書かれている。

なんでも、「我思う、ゆえに我あり」で有名なデカルトは『方法序説』に
「問題を列挙して再確認することが真理への道」だと説いている。
要は、ノートを使って書いて考えろと言っているわけだ。

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本は読むだけでは意味がなく実際に行動に移さないと意味がない。
この本を読むきっかけになったSHOWROOM代表の前田さんのノート術を丸パクリして行動に移してみた。

するとどうだろうか。
明らかに日常で考えることが増え、面白いアイデアややるべきことが綺麗に整理できるようになった。
この一ヶ月くらいしかやっていないが、もう手帳とメモ帳とノートは欠かせなくなってしまった。完全に習慣化された。

何よりも良いのは、活字中毒である私は、大量の活字を読むが何がどこに書かれているかなどは全てを覚えておくことはできない。
それをメモ帳もしくは、iPhoneに書いておけば、考えがまとまり、やりたいことやるべきことが明確になる。

とても読みやすい本なので、是非皆さんも読んで、ノートで考える習慣を身に付けてもらいたい。

考えることは楽しいことであって、楽しい考えることができるようになるので。

 

頭のよさはノートで決まる 超速脳内整理術

頭のよさはノートで決まる 超速脳内整理術

 

 

 

試して試して試していこう。『グルメ多動力』

外食産業においては“働き方改革”という変化を表す言葉は、どこか縁遠いように思っていた。おそらく職人としての価値観が大切にされるからだろうか、変わらないことが良しとされる暗黙の了解もあるだろう。しかし近年では人材確保の難しさやIT化、評価経済へのシフトなど、多くの店が“どのように変化をするのか”が試される。もちろん変わらないことも選択肢の一つかもしれないが、その選択肢を取って成功できる店はごく僅かだろう。

SNSスマホが外食産業に与えた影響は大きい。インスタグラムやFacebookTwitterなどを駆使し、全員を発信者に変えた。純粋に美味しい料理を紹介したい人、承認欲求からの投稿など目的は様々だが、無視できない動きになっている。軽んじた結果窮地に立たされている店もあるはずだ。本書でも例えばインスタグラムの有効な活用方法について述べている。食には視覚の美しさという評価項目が確かにある。最もSNSと相性の良い要素である以上、それらの発信者たちに味方になってもらえれば心強いだろう。

麻布十番の天ぷら屋「たきや」の例が紹介されているが、ぜひ検索をしてほしい。天ぷらでそんなインスタ映えなんてと思ったが、こういうことかと納得してしまった。このようなお店にはぜひ行ってみたいと思うし、このようなお店を紹介してくれる友人がいれば確かに感謝をしてしまうだろう。

一生懸命努力した結果苦しい今の状況があるのなら、もしかしたら別の努力が必要なのかもしれない。例えばそれは今回述べたインスタ映えのような観点かもしれないし、コミュニケーションの問題かもしれない。
本書は外食産業に関わる方以外に、努力を続けている方に読んでほしい。努力すべきことは一つでなないということに気づかせてくれる一冊だ。

 

グルメ多動力

グルメ多動力

 

 

今週読まれた書評【2017/12/17-23】

今週読まれた記事です。『お金2.0』の書評は今月初めからよく読まれています。全体的に今週はお金についての本の書評が書かれ、またよく読まれていました。2位の

ビットコイン投資やってみました!』はTwitterでもよくリツイートされていました。

 

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信頼関係に基づく高等技術 『お笑い芸人に学ぶ いじり・いじられ術』

「実践している人」

どこかの本に書いてある道徳や哲学、正論、教訓をわが物顔で話す、行動が伴っていない職場の上司よりも「実践している人」が著者の本を紹介したいと思っています。

その一つとして「コミュニケーション能力」が必要であり、それがなければ生きていけない職業として「ホステス」をあげました。
今回は「お笑い芸人」に「コミュニケーション」を学ぼうと思います。

テーマは「いじり・いじられ」に関してです。
読者の皆さんの職場には「変ないじり方」をする上司はいませんか?
また、上司から「変ないじり方」をされて不快に感じたことはありませんか?
さらには、自分が部下をいじっているつもりでも、部下の反応がイマイチの時ってありませんか?

できれば、相手を傷つけることなく、おいしく(得をするように)いじりたいものですね。

ビジネスにおいて「いじり・いじられ術」をマスターすることで
部下は、上司からかわいがられることで、重要な仕事を任せてもらうようになり
上司は、部下を上手くいじることで、仕事を頼みやすくなり、部下も上司を信頼し「報告・連絡・相談」をするようになります。

本書で得られるメリットは
① 良い人間関係を築くことができる
② いじり上手になって信頼される
③ いじられ上手な部下になって出世する
④ 両刀使いになって人気者になれる
⑤ 私生活でモテモテになれる
の5つがあります。

そして「いじる・いじられる」の前に習得しなければならないのが「信頼関係」になります。
お互いのことを理解しているので「いじったり」「いじられたり」ができるのです。
そのためには、まず「挨拶」をすること、「空気を読むこと」を習得しなければなりません。
相互理解ができていない、いきなりの初対面でいじられると不快になりますし、TPOをわきまえずにいじったりすると変なことになります。

いじりはいじめではありません。
バラエティ番組などで使う「いじり」とは、いじられた側も「おいしく」なることです。
ここでいう「おいしい」という意味は、注目を集めて目立つ存在にするということです。
決して、嫌な思いや不快な気持ちをさせる悪意のあるものではありません。
信頼関係の上で成り立つものです。
相手をよく観察して、相手のことをよく理解してからいじる。
それが「いじり上手」になります。

そしてさらに重要なのは、いじるときは必ず「笑顔」になることです。
笑顔でツッコんであげることで、ちゃんと相手に好意を持っていることを伝えることができます。

そのような、細やかなマナーやルール、信頼関係があって、「いじり・いじられ術」が存在していますので、私たち、素人が行って「変なこと」になるのはしょうがないかもしれません。

ぜひ、本書を手に取って人を不快にしない「いじり・いじられ術」を学びましょう。

また、本書には上手に「いじり・いじられ」るための会話の具体例や「大げさいじり」、「褒めいじり」、「劣等感いじられ」、「勘違いいじられ」、「あべこべいじられ」などの様々な方法が書かれていますので、大変参考になると思います。

さあ、長い建前はこれまでにして、本書を読んで、「いじり・いじられ術」のマナーを身に着けたら、さっそく合コンに行きましょう!
少しでもおもしろくなってモテましょう!
失敗続きで涙の日もあると思いますが、実践あるのみです!

女性は面白い人が好きらしいですよ!

 

 

ふいのボディタッチよりも大切なこと 『モテようとしなくてもモテる女になれる本』

男の人ってどんな人と付き合いたいの?

モデルみたいな子が良いの?グラビアアイドルみたいな子が良いの?
男性はどんな人を愛するのか………

男性はメリットがないと恋愛をしません。
それは社会的な生き物であり、恋愛が自分の社会で自己実現にプラスになると思えば恋愛をします。

女性が見落とす大きな落とし穴は
「男は自分の好きなように愛したい、女は自分の望むように愛されたい」
ということです。

世間でいう愛される女性や水商売でいう売れっ子ホステスは、このバランスをとるのが非常に上手いのです。

例えば、合コンで無理をして、女性に気を配っている男性がいます。
グラスではまだ半分の飲み物が残っていますが、「次は何を飲みますか?」と声をかけてきました。

あなたならどうしますか?

愛されない女性は
「まだありますから。後で飲みたくなったら注文します。」
愛される女は
「ありがとう。じゃあ、次はウーロン茶にしようかな」
と答えます。

男性の厚意を無条件で認めて、受け入れることが大切になります。

男性はプライドが高く、独りよがりな生き物であり、社会的な生き物です。
男性のことは男性に聞くのが一番です。

男性側の意見を聞くと
“遊ばれる女”と”本命彼女”の分かれ道は明確です。
男からみて遊びの女は
“見た目の美しさ”、“かわいさ”、“バカさ”、“弱さ”をウリにしている女
本気の女は
“教養”、“自立心”、“品性”、“コミュニケーション能力”のある女性です。

心理学では、人間は出会って3秒で好き・嫌いの判断し、その判断が正しいのかを情報収集して4分以内に決定づけるとされています。
第1印象で「好き」の印象を持ってもらわなければ、内面を見る段階に進めません。

第1印象で男性が女性の良さを感じるのは
① メイクより笑顔
② 谷間より美しい姿勢
③ 靴より美しい歩き方
④ かわいらしさより品のある言葉遣い
の4つになります。

一生を通じて、「そばにいてほしい女性」に必要なのは、飾りではない「中身」になります。
本命に求めるものをさらに具体化すると“安心”と“心地よさ”を求めます。
それは「芦屋のお嬢様」ではなく「大切に育てられてきた」「愛情をかけられて育ってきた」ことがわかる「育ちのよさ」のことです。

この「育ちのよさ」がきっと自分にも「優しく、大切に、愛情を注いでくれるに違いない」と想像するのです。

そして、本命になるには机の下でのボディタッチや露出の多い服を着ることよりも
① 食事のマナーが良いこと
② 姿勢が良いこと
③ 店員さんにやさしいこと
などの方がはるかに大事になります。

学歴ではなく、「きちんとした家庭で育てられてきた」という“品”と“清潔感”という「賢さ」を持った女性に今後の未来をともにしたいと思うのです。

女性の読者さんは、本書を読み、男性を理解して、どんどん手玉にしてやってください。

まあ、女性の方がしっかりしている時代ですし、今後は女性に男性が選ばれる時代になりそうですが………

もしかするとこの本はいらないかもしれませんね。

素晴らしい女性の読者の皆さん、すいませんでした。
上からものを言うようなマネして………

誰か僕を選んでください。

 

 

得やすいものは失いやすい 『30日で人生を変える「続ける」習慣』

沢山の本を読んで、得た知識も知恵も、時が経つにつれて忘れてしまう………

世の中には沢山の本があふれています。
「少しでも世の中を良くしたい!」
「少しでも悩んでいる人の為になれば!」
そんな作者の願いが込められた作品は確かに私たちに届きますが、なかなか本を読んだだけでは身につかない………

今まで、何冊くらいの“成功”に関する本が出版されてきたのでしょうか………
いつしか自己啓発本マニアに……

そこで今回、紹介する本は「習慣化」に関する本になります。

人は習慣によってつくられる
優れた結果は、一時的な行動ではなく習慣化からうまれる アリストテレス

という言葉が本書に記されており、「習慣化」の定義を
「自分が続けたいを思っていることを、意思や根性に頼らず、毎日のハミガキのように楽々続ける状態に導くこと」としています。

本書を読むことで手に入るものは
① 「なぜ続かないか」が理解できる
② 習慣化のプロセスと対策を体得できる
③ 自分の継続のツボを発見できる
④ 習慣がもたらす奇跡を実感できる
⑤ 実践のフォローを受けられる
この5つになります。

例を挙げると、
勉強や日記、片付け、節約、家計簿の習慣化には約1カ月が必要であり、
その一カ月中には
① 反発期【1日~7日】―やめたくなる
② 不安定期【8日~21日】―振り回される
③ 倦怠期【22日~30日】-飽きてくる

の状態が発生します。
各期間に挫折の原因とそれへの対策が記されていますので、本書をガイドラインにして、少しでも良い習慣を獲得していきましょう。

最後に「ローマは1日にしてならず」という言葉があります。
試してみて、失敗して、ちょっと傷ついたりしながら成長していくことが大事になるのではと思います。

堀江貴文氏は「ゼロ」(ダイヤモンド社、2013/11/1)にて
“掛け算ではなくまず、ゼロの自分に足し算をしていくこと”
“知識やテクニックを覚えるのは、イチを積み重ねたあとの話”
“ゼロに何を掛けでもゼロのまま”
と主張しています。

質を語るには量をこなさなければなりません。
量をこなすので効率が良い方法が見つかるのです。

筋トレをしてすぐにはマッチョになれません。
モテる方法の本を読んでもモテません。
ナンパの成功の本を読んでも上手くいきません。

すぐに身に着けることができるものは、代替可能です。
すぐに役に立たなくなります。

素晴らしい一冊に出会ったのであれば、ぜひ、本書を片手に少しずつ体得していきましょう。
著者はきっと、読者の習慣化を待っています。

良いものには時間と手間がかかります。

「続ける」習慣

「続ける」習慣

善の巡環とは?『YKKの流儀 世界のトップランナーであり続けるために』

本書は富山を拠点とする大手ファスナーメーカーとAP(建材部門)の2本柱で経営しているYKK吉田会長が、今までの事業の歴史から今後、世の中の時代背景と共にどのような展開を繰り広げてていくかを記された書籍である。

YKKはファスナーの会社として認識されている。金額ベースでは世界シェア40%とトップに立っているが、数量では20%にとどまっていることはあまり知られていないそうだ。

つまり、残りの80%は他社製品であり、市場の大半は中国製で、ここにどのように割って入っていくかが今後、会社の発展の鍵を握っている。

だが、実は、ここ数年でシェアは徐々に下がっている。新興国を中心に市場がどんどん拡大していったことで、世界で製造される分母が大きくなったことが原因だ。すぐ後ろには他社が追従してきており、このままだとどんどん落ちると社員に発破をかけている。

そこで、他社との競争力を維持するために「ファスナーは品質が第一で、技術力が重要」と考え、納得いく製品をつくる。それは、お客様に喜ばれることが、大切であり、きめ細かな顧客への対応である。

本来、企業間取り引きの場合「B to B」という言葉が使われるが、本書では「ONE to ONE」という言葉を使われている。それは、社員1人ひとりが、1件、1件の顧客の要望にあうように、努力するという意味であえて使っているのであろう。

最後に、著者、吉田氏は一貫して富山が総本山としてこだわる。その原点は「善の巡環」というYKK独自の経営哲学であり、それは、利益を会社が独り占めするのではなく、顧客、取引先にも分配し、それぞれの繁栄がそのまま社会の繁栄になるという構図なのである。

YKKの流儀 世界のトップランナーであり続けるために

YKKの流儀 世界のトップランナーであり続けるために