HIU公式書評Blog

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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】顧客体験をデザインする力 - 『マッピング・エクスペリエンス』

皆さんこんにちは。ジェームズ・カールバックの「マッピング・エクスペリエンス」は、企業が顧客体験を根本から理解し、見える化するための指南書です。本書は、顧客中心のビジネス戦略を深く掘り下げ、顧客が直面する問題を明確にし、それらに対処する方法を提供します。カールバックが提案する「連携ダイヤグラム」の作成手法は、今日の競争が激しい市場において、企業が顧客満足度を高めるための鍵となります。

連携ダイヤグラムとは何か?
連携ダイヤグラムには、カスタマージャーニーマップ、エクスペリエンスマップ、サービスブループリントが含まれます。これらのツールを使用することで、企業は顧客の経験を視覚的に表現し、サービスの改善点を特定することができます。カスタマージャーニーマップは顧客の購買過程を追跡し、エクスペリエンスマップはより広範な顧客の行動と感情を捉え、サービスブループリントはサービス提供過程の詳細を描き出します。

ダイヤグラム作成のプロセス
カールバックは、連携ダイヤグラムを作成する際に、初めに「たたき台」となるダイヤグラムを作成し、その後ワークショップでこれを深化させるという手順を推奨しています。このアプローチにより、チームは共通の理解を築き、顧客体験の改善に向けた具体的なアクションプランを立てることが可能になります。

まとめ
「お客様の声を大切にします」こう謳っている企業は多いでしょう。しかし、本当に顧客の声が聞こえているか、姿が見えているのか。この本は、企業が顧客の声を真に聞き、理解するための枠組みを提供します。顧客体験の改善は一夜にして成し遂げられるものではありませんが、「マッピング・エクスペリエンス」はその第一歩となるでしょう。