人生を賭して知の探求を求め、次世代へ繋ぐ科学者達のバトン
中世のヨーロッパを舞台にした地動説を研究する科学者たちの生き様。
当時、宗教の教えと矛盾した考えを主張する科学者たちは異端者として処罰され、場合によっては処刑される状況であったにもかかわらず、一度その矛盾に気付き、世の中の真理を探究したいと求める科学者たちは、ありとあらゆる方法で密かに研究を続け、そのバトンを次世代に繋げていく。
印象的なシーンは、異端として、捕まった際の拷問が目を覆いたくなるくらい生々しくてえげつない。
また、感動的なシーンは、それぞれ別々場所、時代、きっかけで彼ら、彼女らが地動説の可能性に気付く瞬間や命が尽きる間際のシーンには鳥肌が立ち、心が揺さぶられる。
現在の我々の生活が、過去のこれらの研究者たちのおかげであることを考えると非常に感慨深い。
知は、生命が生き延びるための最大の武器だと思う。自分も後世に何か残せるのか、いや残せなかったとしても何かに夢中になって（没頭して）人生を過ごしたい。
読み始めたら止まらないほど夢中になってしまうほど面白い、おススメの一冊です。
