HIU公式書評Blog

HIU公式書評ブログ

堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

MENU

【書評】最狂バックパッカーの現地ルポ『ウクライナに行ってきました』

 

著者はイギリス、アメリカに留学したあと、面白い写真を求め世界を放浪した筋金入りのバックパッカー
アジアは勿論、アフリカや中南米の危険地帯を訪れ、その地で知り得たことを旅行記にまとめる活動を30年続けている。
そんな経験豊富な旅行作家がコロナ後、真っ先に訪れた国は戦時下のウクライナとその周辺国(ハンガリールーマニアモルトバ等)。
安全を考慮してウクライナにはポーランドから入国。
ロシア国境から500㎞離れているとはいえ、安全が担保されているワケもなく、現地では空襲警報が鳴り響いていたようだ。
そもそも、「戦争中の国に外国人がビザなしで入国できるのか?」。
世界一優遇されている日本のパスポートでも「対戦国、ロシアのビザがあった場合は、入国審査官になんと説明する・・・?」
情報が乏しいエリアの情報を収集して旅を遂行させる能力と、危険察知能力の高さに驚かされる。
90か国以上旅して培ったスキルは伊達ではない。

この本の特質すべき点は、現在、入国しづらいエリアの様子について触れられているほかに、現地及び周辺国で出会った方々の生の声が記されていること。
著者が過去に訪れた場所においては、過去との対比が書かれていること。

日本でもコロナウイルスが法律上、5類へ移行される日が近づいている。
3年間自粛していた人も順次、渡航を始めるだろう。
海外で待ち構えている危険を察知するためにも本書を一読してはいかがだろうか?
旅行のワクワク感を味わいながら、危険に対するシュミレーションができるはず。

ウクライナに行ってきました ロシア周辺国をめぐる旅
作  者:嵐よういち
発売日:2023年2月20日
メディア:彩図社