君主論と聞くと帝王学の教科書だったり、最近一部使えるところをビジネスに応用するという形で広まってますが、この本はビジネスや難しい状況ではなく小学校の5年3組というクラスを舞台に君主論をわかりやすく解説しています。
舞台として5年3組の権力闘争を描いており、ひろしくんの手によって権力者が次々と敗れていくシナリオは少しやりすぎな部分もあると思いますが、小学校で起こりえる行事や空気を踏まえながら解説する方法は見事だと思います。ときどき会話の途中で出てくる「たろうくんとはなこさん」の会話はシュールですが、非常に分かりやすいと思います。とりあえず学んでみたいという方にはおすすめです。
クラスを牛耳りたいよい子、組織内で権力を握りたい大人、お子様に帝王学を学ばせたい保護者の方も、必読の一冊となっております。
発売日:2009/5/11
著者 :架神 恭介 、 辰巳 一世
出版社:ちくま文庫