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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】過去が甦る『文房具56話』

 文房具というものは大人の場合は事務作業、子供の場合は勉強に使われる事が多いだろう。そんな文房具に対しての著者の随想集。文房具の思い出話が多く、何か気持ちがほっこりする。文房具という無機質な物に生命が宿られる、そんな風に思わせる筆者の文章力。

 今は使われていない石筆や石盤などの話。しかし、そこから当時の生活が想像できる。文房具という目線で昔の日本の日常生活が垣間見れる。古き良き時代とはこういうものだったんだなと感じた。すごい便利で何でもできる身近なスマホ。しかし、文房具程に思い入れが出来るだろうか・・・。

 私自身、大人になり文房具に対しての思い入れが無い。使いやすければいいと思っている。しかし、いま考えてみたら子供時代は文房具というもので結構遊んだ記憶がある。小学校の休み時間によく定規戦争(じょうせんと私たちは呼んでいた)をやった。負けないように様々な工夫をした。定規にペンを挟んだり、ペンの何処で弾けば良く飛ぶかなど。文房具というものは遊ぶ心をくすぐる何かがあるのかもしれない。創造力とか発想力とかそういった類のものを測るバロメータなのかもしれない。そう考えると現在の私は頭がかたい。