地球温暖化を解決するために構想し、導き出された「空調服」本書では、それを発明するに至った著者の思考の世界や、その実験について書かれている。
空調服の始まりは、地球温暖化防止を目的とし「エネルギーをあまり使わないクーラー」という著者の思いつきをもとに、漠然とした思考実験から始まったそうだ。
しかし、全く新しいものを生み出すため、当然参考になる教科書はない。そのため、思いついた考えを繰り返し、徹底的に思考実験することを習慣にしてきたと言う。
製品は、100円ショップで購入したものを組み合わせて作っていったそうだが、そのような努力もなかなか人々からは理解されず、受け入れてもらうには時間がかかったそうだ。
例えば、「暑ければ服を脱げばいい」という一般的な考え方を覆すことは、なかなか難しい。多くの人は、誰しも固定観念に縛られ、またそれを疑おうとしない。
そのような中、どんな分野であっても、固定観念を覆し、新たなものを考え、作り出し、様々な逆境にも負けず、挑戦し続けることができる人はなかなかいない。僅かだからこそ、人として魅力的な存在になる。
人々から中傷されようが、自分が正しいと思うことを貫き通し、実現させていくことにより、新しい世界を切り開いていくことができるのだ。