本書は、充実した人生を送るために著者が大切にしている「時間」「自由」「情報」「ビジネス」「遊び」をキーワードに、今この瞬間を生きるための方法が書かれている。
この5つのキーワードの中の「情報」について取り上げる。人が不安を感じるのは、適切な情報が不足しているからだと著者は言う。情報をやみくもに得るのではなく、質のよい情報を持つことで、人と差別化できるような自分の武器となるそうだ。
また情報を得るだけではなく、そのものを考え、その本質を見極めることが重要だ。それには、読書をすることで鍛えられる「思考の筋肉」が必要だと言う。人に会って話を聞いたり、知らない場所へ行くだけでも、脳は柔らかく、強くなっていくそうだ。
評者の場合は本を読み、書評を本ブログへ投稿し、さらにそれに関する話を所属する堀江貴文イノベーション大学校(HIU)での対談を聞くことにより、情報の理解度が深まり、記憶により定着していると感じる。それらは本を読むだけよりも格段の違いがある情報を得る方法だ。
評者にとって、最近得た「情報」で面白かったものは、著者のニュース解説動画だ。もちろんニュースは、ネット上の文字情報でも得られるが、著者自身の経験や知識から解説される内容を聞くことで、よりその真相をつかむことができる。まさに「質のよい情報」となる。
また、著者自身の発想はとても豊かでユニークだ。なぜなら、自分に起こったトラブルをも、一つの情報として提供しているからだ。自らの「おへそ」までが「情報」になるとは、なかなか想像できない。どれだけ面白い引き出しを持っているのだろうとつくづく思う。
著者にとっては、かなり深刻な痛みを伴ったものだったと思うが、真剣に状況を説明し、解説することにより、その知識のない人や、同じような症状になっている人にとっては、かけがえのない「情報」となる。
これは、タイムリーに本書の内容を著者が体現したものである。評者自身はおへそのトラブルの経験がないため、想像もしていなかった形で、新たな情報がまた得られた。
思考の筋肉が鍛えられる
HIU(堀江貴文イノベーション大学校)
http://salon.horiemon.com/