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【書評】恋愛もビジネスも同じ。粘り強さが最後に勝つ『私はスカーレット Ⅱ』

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本書は、名作「風と共に去りぬ」を著者、林真理子氏流にアレンジされた作品の第二巻。南北戦争がさらに激化するアメリカ南部で、激動の日々を送る恋愛ストーリー。

著者が作家になるきっかけとなった『風と共に去りぬ』そこまで著者を魅了した理由の一つが、「レット・バトラー」の存在だ。レット・バトラーとは、登場人物の一人で、「筋肉質の体型で野性的だけど品があり、男らしくセクシーで、まるで海賊のような人」

「いつかはレット・バトラーのような恋人ができますように」と著者は当時祈ったと、まえがきにも書いてしまうほど、かなり夢中になったようだ。しかし、これは著者以外にも多くの人から聞いたことのある話だ。それほど人々を虜にするレット・バトラーとは、どのような人なのか?

南部のエリアでは見かけない人だが、女性との悪い評判があり、社交界からも締め出された人。しかし、それはあくまでも噂であり、実際には、物事や人を的確に見抜く能力を持ち合わせ、ビジネスにも長けている。そのため、世の中の風潮に合わせることはせず、自分自身の考えを貫くため、世間の反発をかっていた。

そんなレット・バトラーは恋愛に関しても独特な方法で、様々な策を講じていた。自分の好きな人を振り向かせるためなら、どんなこともいとわず、常に心の距離を縮めるチャンスを自ら作り出し、人目を気にせずいつも相手の傍を離れようとしなかった。

それは、まるでビジネスのように様々なチャレンジをすることにより、二人の距離は徐々に近づいていった。ストーリーを読み進めていると、「なるほどそういうことなんだ」「上手いな」「考えているな」と思う場面は多々ある。また、本作は映画化もされているため、映像で確認してみるのも面白いだろう。

ストーリーはこの後も続き、待望の第三巻は、今年の秋に発売予定だそうだ。また見逃せない内容になりそうだ。 

 

私はスカーレット (2) (小学館文庫)

私はスカーレット (2) (小学館文庫)