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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】養殖、品種改良、権力。私利私欲に溢れるこの世界を描いた超大作。 『約束のネバーランド』

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楽しい毎日。毎日遊んで勉強して、テストはちょっぴり辛いけど、兄妹達と過ごす日々は幸せとしか言いようがなかった。あることに、気付くまでは、、、

人間は、豚や牛、魚を養殖している。自然さまを育て、我がものとしている。果物や野菜などもそうだ。だが、もし人間が、何ものかによって養殖されていたら?あなたは、そんなことを考えたことはあるだろうか?

鬼に養殖され、鍛えられた人間達は、出荷され、鬼によって喰われる。主人公のエマ達は、その中でも選りすぐりの脳を持つ、高級肉として育てられていた。

ネバーランド」とは、大人がいない世界。つまりは、大人になる前に出荷される、大人になれない世界なのだ。

その中で、幸せになるためにもがく、エマ、ノーマン、レイの物語は、私たちに沢山の学びを与えてくれる。

常識を疑うこと、頭を使い分析すること、現状で最良の選択は何か導き出すこと、など。

考えて行動することは、人生をより良くしてくれるだろう。考えて行動すれば、きっと次に繋がる1歩が踏み出せるはずだ。先のことなど、後で考えればいいのだ。

他にもこの漫画は、家畜している私たちに、もっと食材の有難みを持つことも教えてくれている。家畜している豚や牛は、鬼に飼われている人間と同じ気持ちなのかもしれない。
そんなことを言えば、食べ物を食べれなくなるかもしれないが、この世は私利私欲で溢れている。もっと、基本に戻り、食材の有難みを大切にしなければいけないのかもしれない。

私たちは幸いにも、どれだけ脳を鍛えても、出荷されることはない。だが、家畜される側の気持ちを知ることは、生きていることがどれだけ幸せか、常識を疑うことがどれだけ重要か教えてくれる。

あなたの近くにも鬼は、いるかもしれない。
鬼の存在に気付けなけば、あなたは、大変なことになるだろう。