タイトルが本書のイメージを勘違いさせてしまっているのが少し残念であるが、本書は東大名誉教授島薗進氏、京都大学山極壽一氏、哲学者中島義道氏、岸見一郎氏、脳科学者中野信子氏と各々の専門分野の第一人者が参加しているため信用がある。
本書を読むことは「なぜ自分はこのような行動を取っているのか?」と自分の行動原理を多分野の専門家を参考に考え直す機会となり、「自分の価値観はどうのようにして作られたのか?」「自分の今の考えは自分の原体験に基づく価値観が故か所属していた集団で身に着けた価値観なのか?」など多くの視点から自分の人生を分析することができる。
自分のアイデンティティと価値観の再選択を行い社会の必要性と照らし合わせて自分にとって価値のある意思決定をできるようになるための考え方を身に着けアップデートし続けることが大事であるということが本書のメッセージである。
時代は変化しているが、人間の脳の原始的な仕組みは変わらず、学校の教育システムも変わらず、両親の意見は参考にならない。古いシステム育ちの自分と変化し続ける時代とのミスマッチを本書で埋め新しくアップデートしてみよう。
「あれ、私なんのために働いてるんだっけ?」 と思ったら読む 最高の生き方
- 作者: ムーギー・キム
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2019/03/28
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る