本書は禅僧の枡野氏が、不安や悩みを抱えながら生きる現代人に対してのメッセージをまとめた本である。
様々な相談を受けた枡野氏曰く、現代人の悩みには「実態がない」のだという。
ほとんどの不安や悩みは「妄想」や「思い込み」、「勘違い」や「取り越し苦労」で出来ている。
ポイントは「捨てる」ことである。
勘違いや思い込みをなくすことで、目の前にいる人の見え方が変わってくる。
他人から与えられているストレスは、実は自分の色眼鏡が原因だったりする。
「あからさまにする」ことも大事だ。
日本人の「我慢」は美徳ではあるが、時にはその美徳が自分自身を苦しめる毒となる。
一人で抱え込まず、助けを求める。
自分の不得意分野は他人に任せる、頼る。
一人で生きようとしないこと。
プライドを「捨てる」だけで、心は大分晴れやかになるだろう。
仕事、恋愛、人間性、経歴...
現代人はどうも「完璧」を求めすぎている気がする。
足りないものをがむしゃらに求めるより「もう十分足りている」と考え、もっと「捨てる」「頼る」を意識すべきだと私は思うのだ。

心配事の9割は起こらない: 減らす、手放す、忘れる「禅の教え」 (単行本)
- 作者: 枡野俊明
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2013/08/22
- メディア: 単行本
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