著者から見て、かつての同僚や先輩、後輩、上司を何十年後かに振り返った時、現在幸せになっている人は、昔から会社員としての思考、行動原理、習慣が正しい人であった。幸せになる人は「やるべきこと(あるいはやってはいけないことをやらなかった)」、不幸な人は「やってはいけないことをやっていた(あるいはやるべきことをやっていなかった)」と考えられます。
では、どのような思考で、どのような行動原理で、どのような習慣で会社生活を送るべきか?本書は会社員が陥りやすい36の「勘違い」をリスト化して構成されています。
「社内政治や根回しはスキルのひとつ」、「給料の高い会社を選ぶ」、「会社選びに福利厚生は重要だ」などが「勘違い」として本書に挙げられています。
今後、重要なことになるのは、会社に依存しないことが前提として挙げられます。社内政治に勤しむということはその会社のみで通用するルールを覚えることであり「無駄」です。「仕事」を頑張っているのか「会社」を頑張っているのかと考えた時に、優先すべきはどこで誰を相手にしても通用する「ポータブルスキル」になります。この先、潰れるかどうか分からない会社にしがみつくよりも、「自分のスキルを向上させるためにこの会社で働いている」と再確認すべきです。そうすると、会社選びは自ずと「自分の成長」が目的となり、「こちらがお金を払ってでも働きたいと思える会社を選択する」ことを優先すべきです。会社という小さなコミュニティでそこでしか通用しないような「小さな思考」生きるよりも、多くのコミュニティで生きるべきであると考えます。単一のコミュニティで生きることは非常に不安定です。今のコミュニティが無くなっても生きていけるように準備をしましょう。
若いころの数十万、数百万くらいの年収格差など後からいくらでも取り返すことができます。
皆さん、「会社」を頑張って辛い思いをしていませんか?
会社の人間関係を気にしていることは、会社を頑張っている証拠であり、全ての仕事は上司や会社のためでなく自分のキャリア、将来のためにあります。
- 作者: 本田直之
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2012/10/10
- メディア: 新書
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