「人生には限りがある。」、「迷っている暇などない。すぐ行動しろ!」
そんなこと頭ではわかっています。それでも動けないんです。
これは本書のはじめにの一文です。なんて親近感を感じる言葉でしょうか。
著者の伊藤洋一氏は、Yahoo!アカデミアの学長やビジネススクールの講師、リーダーシップやプレゼンテーションの講演など素晴らしい活躍をしていますが、20代の頃は朝起きるのも、会社に行くのも辛い毎日を送っていました。そんな著者が30代になり少しずつ行動ができるようになり仕事でも成果を出せるようになってきたその過程の“行動と思考の記録”が本書になります。
0秒で動くとはかなりショッキングなタイトルかもしれませんが、それは「えい!」と無作為に飛び込むことでは無く、0秒で動くためのスキルを獲得しているからできる行動になります。一過性の過度なやる気や特異な才能による行動ではないのです。①自分なりに腹落ちする結論にすぐ着想し②仮説を組み立て③自信を持って行動するというスキルが必要になります。言葉では上記の3つで表されますが本書ではもっと濃く説明されています。
おそらく、様々な書物でスピードが大事であるという言葉を耳にしていると思いますが、本書でそのスピードでの行動を実現するための思考法を理解することをおすすめします。
本書はむやみに行動を煽る書物ではありません。それ以前にいかに早く自分なりに“腹落ち”した結論を出せるのか、その結論のもとになる仮説をどう立てるのかなど、思考の速度に重きを置いています。
本書で行動する以前の障害物を取り除きましょう。