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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】ライスワークをライフワークに簡単に変える『GAFA部長が教える 自分の強みを引き出す 4分割ノート術』

 

 現役GAFA部長が書く仕事の楽しみ方を見つける方法。この本のすばらしいところはGAFAに入る方法ではなく、どこの会社にいても自分らしく働けるように変えていく方法について書かれているところだろう。つまり、生活のために働いている環境を自己実現するための環境に変えていく方法について書かれているもである。これだけ聞くときっと興味を強く持つだろう。そしてそれは裏切らない。

 4分割ノートとはなにか?の前に、まず自分とは何者だと自分が自覚することから始まる。そう、自己覚知である。自分にはどういう強みがあるのかを知ることにより、向いている「最高の仕事領域」での仕事を行うことができ、自分自身の成長、強いては会社の成長にもつながっていくのである。
 著者は自分の中の好き嫌い、苦手得意を分け、好き得意の分野である最高の仕事領域をスイートスポットと表現しているのもおもしろい。このスイートスポットという単語はこの著書の中でキーワードなのだが、とても伝わりやすい表現だと思われる。苦手嫌い領域を全力で避け、スイートスポットをとにかく伸ばしていく、それに尽きるのである。これからの時代はオールラウンダーになる必要がないと言い切っているのもおもしろい。自分の資質に合った得意分野を成長させるのは困難ではないはずだ。

 スイートスポットのパフォーマンスをより発揮するための論理的思考についても書かれている。自分は論理的ではないと論理的に考えることをやめた人はいないだろうか?実はこの本によると、水平思考と垂直思考を使い経験を積んでいく方法を使うと人に伝わりやすい論理的な説明ができるのだ。単語から連想し物事を導き出していくのが水平思考であり、水平思考で出た項目を深掘りしていくのが垂直思考である。つまり頭の中にある思考を経験から導き出し構築していくプロセスに慣れる必要がある。確かにここにはセンスが必要かもしれないが、経験を積むことで論理的思考が身につくと言われると希望が湧いてくる。知識は経験を持って初めて知恵となるのである。

 本書は、誰でも持つスイートスポットをどう活かすかについて述べている。今までライスワークだと思っていたものは自分自身の力で実はライフワークへ変えられるのである。変化を恐れていたらもったいないのだ。おもしろいのが最後の方にコミュニケーションについても書かれていることかもしれない。変化を恐れずに、新しいコミュニティにもつながる。人との出会いは自分の思考だけではなく自分の人生も豊かにするのである。人と人との出会いはいつもケミストリーを起こす。