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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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夢の終わり方『上京物語』

上京する18歳の息子に父親が自作の本を贈ります。
その本の主人公は息子と名前が一文字違うのみで上京するシチュエーションは一緒です。

その本の主人公は上京し大学を卒業後、東京で就職しますが、同期の実家に住んでいる人よりも生活は厳しく、「いつか成功者になってやる」と野心を抱きながら生活します。
寝る間も惜しんで働き、起業のための貯金をしますが、実家から通勤している同期と比較して何年経っても裕福にはなれず、その間に同期は新車を買ったり海外旅行に行きます。
そして、数年後にようやく、微々たる昇給があり、生活に余裕ができて車を買うことになります。その次は、6年付き合っていた彼女と結婚し、そして子供が生まれます。このとき、貯金していたお金は車の頭金や指輪代に変わっていきました。会社では順調に出世し、妻と二人で600万円ほどの貯蓄ができました。会社を興すか、家族のためのマンションを買うか迷った挙句、それを頭金にしてマンションを購入しました。

マンションを買ってから、ローンの返済の恐怖に駆られ、身を粉にして働きます。若い時にあんなに望んでいた高収入になっても、それに伴い支出も増えたのでギリギリの生活になっています。お金が無い状況は、若い時と一切変わりませんでした。年配になる度に、昇給も限界に近づきます。いつからか、もう身動きが取れなくなっていました。

「多少辛くなるのを覚悟で、どこかで会社を興しておくべきだった。」
その後悔を何度も繰り返してきました。

その時、その状況で、できない理由は沢山あったが、一方で、実はいつだって、何だってできたのではという思いを拭い去ることができませんでした。そうして人生は続いていきます。

この本を読んだとき、これが夢の終わり方なのかもしれないと思えました。
皆さんは、自分の生涯賃金がどのように使われるか知っていますか?
住宅ローン、車、保険、結婚、養育費、税金、そして新たに両親の介護費と奨学金の返済が加わり、95%以上がこれらに費やされます。
そんな中、私たちはどのように生きるべきなのか。それをこの本で学んでいただければ幸いと思います。

上京物語 僕の人生を変えた、父の五つの教え

上京物語 僕の人生を変えた、父の五つの教え