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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】『ドラゴン桜』著者の三田氏の最新作『Dr.Eggs ドクターエッグス』

 

知られざる医学生の学生生活や勉強の中身を垣間見れる連載マンガ。成績がいいだけという理由でなんとなく地方の医学部へ入学した主人公。医師になる覚悟も意欲も無い状態で始まった学生生活。「自分は医師に向いてない、やめようかな」と初めは思ったりしていたが、2年生の解剖学実習を通して少しずつ「医師になる」覚悟と自覚を持ち始める。

解剖実習の描写がリアルすぎる。これでもかというくらいに医学生の内面描写と一緒に丁寧に描かれている。解剖実習において医学生に求められる体力と精神力は私の想像を遥かに超えていた。

舞台が山形県の大学なので、その土地の文化や風習も物語に取り込まれていてまた面白い。熊の解剖が出てきたり、花笠まつりが出てきたり。学生がその土地の風習とからんでいく様子も細かく描かれていて、知らない土地で少しずつ成長していく若者の姿を感じとれます。

著者は『インベスターZ』『ドラゴン桜』の三田 紀房氏。三田氏は「医師になる人は特殊な能力があると思われがち。そんなことはなく、地道な努力とスキルを身につけて、コミュニケーション力を高めて徐々に医師になっていく。その過程は他の職業と変わらないということを伝えられたらいい」と話している。

現在3巻まで発売されている。派手さはないが、細かな描写でじわじわと伝わる面白さが実にいい。カラダの仕組みに興味をそそられるだろうし、学生たちが少しずつ前に進んでいく姿に心動かされるだろう。

『Dr.Eggs ドクターエッグス』
出版社:集英社
発売日:第3巻 2022/9/16

 

 

【書評】『ドラゴン桜』著者の三田氏の最新作『Dr.Eggs ドクターエッグス』

 

知られざる医学生の学生生活や勉強の中身を垣間見れる連載マンガ。成績がいいだけという理由でなんとなく地方の医学部へ入学した主人公。医師になる覚悟も意欲も無い状態で始まった学生生活。「自分は医師に向いてない、やめようかな」と初めは思ったりしていたが、2年生の解剖学実習を通して少しずつ「医師になる」覚悟と自覚を持ち始める。

解剖実習の描写がリアルすぎる。これでもかというくらいに医学生の内面描写と一緒に丁寧に描かれている。解剖実習において医学生に求められる体力と精神力は私の想像を遥かに超えていた。

舞台が山形県の大学なので、その土地の文化や風習も物語に取り込まれていてまた面白い。熊の解剖が出てきたり、花笠まつりが出てきたり。学生がその土地の風習とからんでいく様子も細かく描かれていて、知らない土地で少しずつ成長していく若者の姿を感じとれます。

著者は『インベスターZ』『ドラゴン桜』の三田 紀房氏。三田氏は「医師になる人は特殊な能力があると思われがち。そんなことはなく、地道な努力とスキルを身につけて、コミュニケーション力を高めて徐々に医師になっていく。その過程は他の職業と変わらないということを伝えられたらいい」と話している。

現在3巻まで発売されている。派手さはないが、細かな描写でじわじわと伝わる面白さが実にいい。カラダの仕組みに興味をそそられるだろうし、学生たちが少しずつ前に進んでいく姿に心動かされるだろう。

『Dr.Eggs ドクターエッグス』
出版社:集英社
発売日:第3巻 2022/9/16

 

 

【書評】昨日のことなんて、とっくに忘れたよ。男には明日が一日だけあれば良いんだ。『傷だらけの天使 魔都に天使のハンマーを』

 

三十何年か前、逆らって逆らって生きていた風に屈服し、東京を離れた。風に追われるまま日本を出てアジアを渡り歩き、ずっと我が身を風にまかせてきた。
そして今、小暮修は東京都下、埼玉県の方がずっと近い町にある公園に居た。
「あああッ! 目が覚めなきゃ良かったのに」
五回に一回はそう思う。
宿無しがすっかり板についた五十男。
段ボールハウスにビニールシートの屋根。そのシートの寝床の真上に当たる場所には、まだ四歳だったひとり息子、高倉健菅原文太から一字ずつ取って名付けた健太がクレヨンで描いた「おとおさんのえ」が貼られていた。今のオサムにとって大事な物はその絵くらいなものだった。

ホームレス仲間のドーゾが荒川土手で半死半生で発見された。
捜査本部が立った。警察署長が人権派の市長の顔色をうかがったお陰だ。警視庁から刑事も出張ってくると言う。
桜田門と聞いた時、オサムは心臓が止まりかけた。
「アキラ」思わず口をついて出た。
風が変わったんだと思った。
ここからまたどこかへ、また流れていけと風が吹いている。

ドーゾはどうやらオサムと間違われて襲われたらしかった。ホームレス仲間がその場を目撃していたのだ。
手掛かりはオサムを訪ねて来た外人らしい男二人が乗って来たベンツRクラスのナンバー。
歌舞伎町の闇金がそのナンバーの持ち主と知れた。
オサムは、アキラが死んだあの日から遠ざかっていた新宿に舞い戻った。
帰ってきたぞ。とうとうここへ戻ってきた。別に恋しくなって帰ったわけじゃない。用ができたから仕方ない。筋を通すためだ。上手くすれば金にもなる。一石二鳥ってやつだ。いや、肝心なのは金じゃない、筋の方だ。

本書の発刊当時、暫く小説という媒体から遠去かっていた私が思わず手にしたのは何故だったのだろう。
たまたま書店で目にしたのは間違いない。目に付いたのは、タイトルか? 作者の名か? 果たしてどちらが先だったのか。いずれにしても、他の小説家の書いたものだったら読む気になっていたかは非常に怪しい。
あの『傷だらけの天使』を矢作俊彦が?
迷わず私は、本書をレジへと運んだ。

傷だらけの天使』は、ご存じの方も多いだろうが、1974年10月5日から1975年3月29日まで全二十六話が日本テレビで放送されたテレビドラマだ。
主演は萩原健一、弟分の役は水谷豊。実験的な作りが際立つ、伝説のドラマ。
1997年に公開された映画もあったが、全く別物として新規に製作されたもので、『傷だらけの天使』のムードを念頭に観に行ったら見事に裏切られた。わざわざどういう意図で作ったの? と首を捻らざるを得ないものだった。
対して、本作は続編だ。あの最終回から三十年以上を経たオサムたちが描かれているのだ。
しかし、なんで矢作俊彦が?
何はともあれ、読んでみると面白い。やたらめったら面白い。久し振りに接した矢作俊彦の筆力に、疑問はそっちのけにして、どんどん読み進めさせられた。
オサムたちを紙面の上で活躍させること自体を愉しんでいるに違いない。文面からそう感じ取れた。そうか。ただ単に書きたかったんだね、矢作俊彦は、兎に角、あのドラマのその後を。

巻末には、快く許可してくださったテレビシリーズ原案者市川森一氏、また主演の萩原健一氏に感謝します、とある。
どうやら正当な続編として認められていると捉えて良さそうだ。と言うか、それほどの力作、傑作と思えるのである。

 

 


作者: 矢作俊彦
発売日:2011年2月15日
メディア:文庫本

 

【書評】マラソンの先人に学ぶ簡潔バイブル『3時間台で完走するマラソン まずはウォーキングから』

 この本一冊あれば、とりあえず市民ランナーがマラソンの何たるかを知るには十分なのではないか。
そう思わせる読後感。唐突な例えだが、まるで、メロン、巨峰、バナナと果実が沢山入ったフルーツ炭酸ジュースのように、味や色彩の満足感とともに爽やかスッキリ感がある。なぜそんな本なのか、紐解いてみよう。
 
 マラソン初心者の私がまずガツンと叩かれ、かつ納得せざるを得ないのが、「地球上でできるだけ楽に物を運ぶコツは、重心をうまくつかみ、活用することである。」という物理学的アプローチだ。たとえば声楽が人間を楽器のようにいかに使うか、ということと同じように、ランニングもいかに人間という器を効率的に長距離運ぶかということなのである。そこで、身体の重心「丹田」を中心とした上下左右にブレないフォーム、そのため体幹を鍛える日頃の姿勢やウォーキングでの調整、走る前のウォーミングアップ運動、さらに体重の管理などが記されている。

 そしてもう一つのガツン&納得ポイントは、レースマネジメント、つまりスタート前からレース中の細かなノウハウだ。例えば前夜からシューズを始め荷物確認や開催場所までのルート確認。レースの朝は消化の良い四時間前に炭水化物やミネラル中心の食事、そして排便タイミングまでかいてある。レースの序盤はどうしても気持ちがハイになるが冷静を心がける。そして始めは身体に余裕があるのでオーバーペースになるが、過度な心拍数で無酸素運動を増やすと後半スタミナ切れになる。、、などなど。

 恐らく初心者市民ランナーは、ハーフ、フル、とレースの数と距離をこなしていく都度この本の基本に戻れば、理解力と経験が高まるごとに自分のレベルに合わせた発見がありそうだ。そんな意味で、本の帯「ベテランからビギナーランナーまで使えるマラソン入門のロングセラー」に納得せざるを得ない。

 他にもシューズの選び方、食事や練習の仕方など市民ランナーがゆくゆくはフルマラソンを3時間台(サブフォー、という)で走ることを目標にした、あらゆるノウハウが広範囲で、場面が思い浮かぶ細やかさにもかかわらず分かりやすく簡潔にまとまっている。この多岐にわたるが簡潔、というのが入門書ならではの「フルーツ炭酸ジュース」のさっぱり感にも繋がるのだ。
 ぜひ、サブフォーなんてとんでもないという初心者からベテランランナーの皆さんにバイブル候補として開いてほしい。

発行  光文社新書
発行日 2006.12.13
作者  金哲彦

 

 

【書評】世界一のメートル・ド・テルから学ぶサービスによる仕事術『世界一のおもてなし』

 

世界で最もミシュランの星を持つシャトーレストラン、ジョエル・ロブションに勤めていた、2012年の世界一のサービスマン(プルミエ・メートル・ド・テル)の宮崎 辰氏が綴る。優れたサービスとは、どのように世界一になったか、なぜサービスをし、どのような修行や環境でいたかを綴った書籍。

宮崎氏の優れたサービスとは、学生時代のサッカー経験にたとえ、レベルの高い個人技とチームワークの両立だと言っております。レストランの目的とは、もう一度食事したいというお客様の記憶に残ること。サッカーでいえばそれがゴールとしております。

高いレベルの個人技とチームワークは、社会で競うする以上、ビジネスや、スポーツ、すべての競争社会においては必要不可欠なものです。

サービスマンのスキルは私たちには直結しないかもしれませんが、日本人で世界一になった宮崎氏の視点や思考、原点などが私たちの日常に必要なものが含まれているかもしれません。

 

 

【書評】サウナの効能と正しい入り方を医師が書いた良著。『医者が教えるサウナの教科書――ビジネスエリートはなぜ脳と体をサウナでととのえるのか?』

 

世間では空前のサウナブームが数年前から起きている。ブームをきっかけに始めるのは良い事であるが、私は世間で流行の理由を自分なりに理解してから実践したい人であるので、そんな私にピッタリなこの本に出会いました。

著者の方は元々サウナに興味はなかったのですが、ある番組の出演きっかけにサウナの効能や魅力に取りつかれ、今ではすっかりサウナーになった面白い経歴の持ち主です。

具体的に面白かった点は、①サウナは瞑想に近い効果があり、瞑想に比べてハードルが低く誰でも行う事ができる。②人間の脳は、ぼーとしている状態でなんと脳の7割も使用しており、なかなかリラックスできない。これをサウナ⇒水風呂で強制的に脳の状態を変化させることによりリラックス(ととのう)状態にする。という「ととのう」のメカニズムを理解することができたことです。

医学的に未解明な部分もはっきりと書かれているので、意識して読んでいくと勉強になります。朝・夜・疲れた時・目を覚ます時など、サウナの正しい入り方のケーススタディも書かれているのでお勧めです。食事×運動にサウナをプラスすれば、より良いライフスタイルを目指せると感じた良著でした。さあ騙されたと思ってサウナへ入ってみましょう。きっと豊かな人生になるはず!

著者 :加藤 容崇
出版社:ダイヤモンド社
出版日:2020年3月5日

 

 

【書評】カリスマは作れる?!『1日1トレで「声」も「話し方」も感動的に良くなる』

 

 もっとうまく人間関係を保ちたい、自分の言いたいことがうまく伝わらない、なんて声をかけていいのかわからない、どれかに当てはまらないだろうか?解決法は毎日意識して実践すること。気になる方法がこの本に詰まってる!

 さすが元アナウンサーによる著書である。発声の方法や抑揚について具体的に述べられている。有名人たちのスピーチだけではなく、普段会話している中で「この人の話はおもしろいぞ!」「なんだかこの人の話には惹きつけられるな」と感じた経験は誰にもあると思う。

 それはその人のカリスマだけではなく、テンポ、間、イントネーションに意識を向けると、話の深みが変わっていくのだ。
 「昨日パンケーキ食べた。」「昨日(間)パンケーキ(強く)食べた。」どう思うか? 昨日で間を置かれると何が来るのか?と思わされる。またパンケーキを強調されると、あぁパンケーキの話をするんだな、そんなに言うなんてなんかあったんだろうと想像してしまう。おもしろい。
 ただしこの手法は自然にできていない限り、訓練が必要だ。一朝一夕では得られないのだ。別の言い方をすればトレーニングすれば得られるということだ。試して見る価値はあるだろう。
 
 最も大事なこと。会話はコミュニケーションである。どんなに魅力的な話をしても会話のバランスが良くなければ一方通行になり、どんなにおもしろい話をしていてもおもしろさが半減どころか消滅してしまう。
 誰でも意識して努力すれば変われると背中を押してくれる本だ。話し方を変えると、自分の考え方そのものにも影響していくなんて、なんてお得なんだろうか。誰でも変わるチャンスがある、そんなことも教えてくれる著書だ。

 

 

【書評】たかが走りと侮るなかれ。やっぱり始めは肝心。『走らないランニングトレーニング』

 

 走るなんて日常。当たり前。たとえレースに出るとしても、道具もいらず簡単。それはいつかホノルルマラソンに出ようと決めランニングを始めた私自身の気持ちであった。無知な私のふくらはぎは、ランニングをするごとに、どんどんどんどん硬くなっていく。その硬ささえも、骨にひびを負ってギプスをした頃の柔らかさに比べ、ああ運動している、と勝手に満足していた。
 しかしとんでもない。この本はタイトル通り、走らない部分、つまり走る前と後の準備、ケアこそ走りに大切なことを全ページに渡り解説してある入門書であり、無知な私は走り始めて数ヶ月のこの時期この本にであって本当に良かったのだ。

 元トライアスロンナショナルチームコーチで自らも世界選手権日本代表だった著者の走らない部分の3Sメソッド、まず第一は「ストレッチ」だ。ストレッチ 種類の写真図解が載っている。これを、走る前10分や走ったあとに行い、身体をほぐし、伸ばすことが走りで硬くなる筋肉に取っては必要とのこと。

 次の「スイッチ」が逸脱。走るため、身体に主電源をいれる、正にスイッチ。特に体幹を鍛えること、腹筋が重要とのことで、チームアオヤマ(著者のランニングスクール)ではスイッチの腹筋10回ができるまでは走らせず、歩け、とまで言っているそうだ。ほかにも、肩甲骨周りを動かしたり足の拇指球に体重をキチンと乗せるスイッチ運動をすることで、次の段階の走りがスムーズになる。このスイッチにも走りの前に約10分かけるのだ。

 3S最後はようやくストレングス、ランニングなのだ。
 走る前のストレッチとスイッチに合計20分かけ、身体づくりをすることが、結果的に怪我なく無理なく身体を使った走りにつながる。評者は、この3Sに従いつつランニングシューズも買い替えることの相乗効果で、なんと一キロあたり約一分のタイムが縮まり、見事初レース人生初の12キロを無理なく完走し、女子でその部門の上位25%の順位に入ることまでできた。

 熱い思いが伝わっただろうか。マラソン初心者のあなたに特にお勧めしたい。

 

 

【書評】知れば!知るとき!知りたがり!『センスは知識からはじまる』

「あの人はセンスがいい」「あの会社に任せればセンスいいブランディングができる」。こんなふうに使う時、センスという言葉には暗黙のうちに感覚的なもので、数値化や説明ができないもの、さらには遺伝的なものだと思ってはいないだろうか。
 しかし「センスのよさ、とは数値化できない事象のよし悪しを判断し、最適化する能力である。」と、「くまモン」を作り「JRE POINT」や「23区」のディレクトをしたこの本の著者水野氏は言う。そしてセンスの良さは客観情報の集積からくるもので、決して漠然とした感覚的なものではないと断言する。 
 
 例えばベルギー周辺の亜麻を使ったリネンのネーミング、などのくだり。この生地の産地全体をフランダースという、という情報をみつけた。一方上質な素材のリネンを好みそうな日本のターゲットは素材好きな20代半ば〜40代半ばだろうと見当する。その年代はフランダースと聞くと『フランダースの犬』のアニメを連想し、かつやさしく素朴なイメージをそのアニメに持っている。そのイメージはこの商品にマッチする。こういう知識をかけあわせ、「フランダースリネン」と著者は名付け、亜麻リネンの歴史を調べ、それに匹敵した文字書体を選ぶなど、決して主観ではなく知識を組み合わせたセンスからくるブランディングの例である。
 
このように客観知識を収集し、王道や流行りと照らし合せつつ、ターゲット像を掘り下げることなどがセンスに繋がる例のオンパレード。知識収集のポイントは常日頃「いつもと違うことをすること」。例えばお風呂に反対から入る。例えば先輩の知恵の聞き役に回る。非日常体験を著者は旅といい、現実に旅行をしなくても毎日知識を増やすタネが散らばっていることを示唆している。

 また、デザインの理由を言語化することによりターゲット層へ訴える精度が高まると著者は言う。漠然とした感覚ではなく説得力も高まるのだろう。
 
 もうこのようになると、センスはいつの間にか再現性ある科学に近くなると言えよう。世の中のデザイナーや発注担当者は、それを再現する訓練をすれば自ずとセンスアップできるのだ。
 センスが無いとぐちをこぼす前に、今すぐちょっと違う体験から知識を増やせばよいのだ。著者からのプレゼントを受け取り実行に移す第一歩は、今すぐ知りたがり、今こそ知るときである。

 

 

【書評】リーダーシップ、交渉術の教科書『キングダム』

 

今になって初めて『キングダム』を読んだ。評者は、流行り物を敬遠するところがあり、これまでよんでいなかったが、先週から読み始め現在46巻。非常に学びの多い漫画だ。

本作は中華統一の物語である。主人公の信は下僕出身、偶然後の始皇帝こと、政と出会い物語はスタトートする。信の夢は大将軍、政の夢は中華の統一彼かの夢を叶えるストーリーだ。

冒頭で、本作には学びが多いと書いたが、歴史だけでなく、リーダーシップについて学ぶことが非常に多い。

例えば、歩兵は徴兵により集めることが多い、つまり戦いに関しては素人だ。素人同士の戦いでとにかく重要なのは士気である。隊長の一言で、兵は奮い立ち戦況がひっくり返る場面がいくつかある。大将軍である王騎が歩兵の前に現れ、一言いう「全軍前進」大将軍の一言で、歩兵の士気が高まり戦況が変わる。これがリーダーシップか。

他にも、王である政が国を守るために自ら戦に出向くシーン。王が出てくることで、街の老人、女、子供みんなが兵士となる。

もちろん他にも、とにかく戦略で戦をするもの、残虐な行為で相手の士気を下げるもの色々なタイプの隊長が現れ、非常に勉強になる。

評者も普段部下を持ち仕事をしているが、士気の重要性。また、王と王の交渉術などからは学びになることが多い。作品としてももちろん面白いがリーダーシップ、交渉術として見るのも面白い。