HIU公式書評Blog

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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】目の付けどころがジェイルでしょ!『再凶悪犯罪刑務所:日本人麻薬王のアメリカ極中記』

 

デキるヤツは良いことも悪いことも目の付け所が規格外としか言いようがない。

1990年10月25日が人生の転機となった富豪がいた。

1980年代輸入中古車販売を中心に大成功した日本人が、アメリカで麻薬取引の仲介から大富豪になり、ビバリーヒルズを白いフェラーリで警察と銃撃戦+カーチェイス、懲役13年の重犯刑務所行きが決定する本である。

ただし、この本は刑務所に収監されてから始まる。

注目すべきは刑務所を生き抜くアイディアといち早くルールを見抜き発想を転換する行動力である。

塩水で作るナイフ(証拠が残らない)は、日常生活では想像する必要すらない。

表に出せないお金の使い方、取り巻きの去るとき、実録刑務所内でのチーム作り、あなたにもできる制裁の仕方など興味が尽きない。

最後に人生に必要なことは、P = R + Aであることに気が付くが、
答えは本の中で探して欲しい。

読み始めるとやめられないこと請け合いです。

最凶悪犯罪刑務所 (幻冬舎アウトロー文庫)

最凶悪犯罪刑務所 (幻冬舎アウトロー文庫)

【書評】はあちゅう、しみけんおめでとう!『旦那観察日記~AV男優との新婚生活~』

本作は、はあちゅうiPadに書いてあげていた、画像をまとめた漫画である。2人の馴れ初め、私生活を可愛い猿の絵でまとめている。

はあちゅうは慶応大卒で電通に就職、その後はブロガー作家となり活躍しているどちらかというとお嬢。
しみけんは18歳から20年以上もAV男優として生きており、経験人数は1万人。どちらかというと猿。

こんな住む世界が違うような2人が出会い、2人が(主にしみけんが)変わってく様子を描いたのが本作だ。とは言いつつ、実際のところは普通の新婚さんのイチャラブ具合を見て楽しむものだ、特殊?な2人だからこそなにかを発信してるなんてことはない。ただ、ただお互いの好きなところ、好きな癖、可愛いところを漫画にしてるだけだ。

AV男優と結婚すると決めてはあちゅうはかなり叩かれたり、心配されたようだが、どこにでもいる新婚を見ることが出来る。そんなイチャイチャ具合を本作で是非楽しんでみよう!  


旦那観察日記?AV男優との新婚生活?

旦那観察日記?AV男優との新婚生活?

【書評】恐れず挑戦する人こそが、成功する 『福岡市を経営する』

「福岡市はここ数年で本当に変わった」
福岡出身の友人から上記のような声をよく聞く。
若手市長が何を考え、どのように市を変えたのか。
私は気になり、本書を手に取ってみた。

高島氏の尊敬できる部分として「スピード感のある実行力」が挙げられる。
2016年に起きた福岡市の陥没事故も、市長の判断スピードと実行力により素早い復旧がなされた。
まず実行してみて、そこから修正していく。
変化が早いこれからを生きるためには、どの仕事でも「スピード感のある実行力」は必要になってくるだろう。

また、とにかく小さく結果を出したという点も尊敬できるところだ。
人から信頼を得るためには、結果を出すのが最短ルート。
だが素人からチャレンジすることは、すぐに大きな結果は出せない。
だからこそ自分ができる範囲で、まず小さな結果を出していく。
そうすることで信頼に繋がり、次のステップに進むことができる。

高島氏はアナウンサーを辞め、政治家という道を選んだ。
はじめや1章に悩みや苦しみが記載されているが、「変わる」「挑戦する」ということは「不安」や「痛み」を伴うのだ。
それでもチャレンジできたのは、高島氏の「夢への熱い想い」なのだと感じた。
私が高島氏の考え方に共感できるのは、上記の部分に繋がるところがあるからだろう。

最終章の高島氏からのメッセージが熱い。

「成功の反対は、挑戦しないこと。」
「幸せだから笑うんじゃない。笑うから幸せになる。

不安や痛みを恐れず、楽しみながらチャレンジできる人間こそが成功を勝ち取るのだ。

福岡市を経営する

福岡市を経営する

【書評】儲かる事ってなんですか?バリ島の中卒大富豪の人生哲学『出稼げば大富豪 』

儲かることとは、人を豊かにすることや

ほぼノンフィクション作家クロイワ博士が弟子入りしたのは、バリ島在住の大富豪通称「兄貴」。

兄貴は中卒で暴走族の特攻隊長であったが、出稼ぎに渡ったバリ島で不動産を中心としたビジネスで大富豪へと駆け上がる。

しかし、この本をビジネス本と思うなかれ!

ぜひ、兄貴が語る人生哲学に注目して欲しい。

HIUに入会している人であれば共感できることが多いはず。

アイディアは実行するもの、自らが先陣を切りバッターボックスに立ち続ける、物事を他の事に置き換えろ・・・

これら全ての根本にあるのが「人を豊かにする」こと。

兄貴がしていることは、昭和の時代の人付き合いを爆裂ダイナミックにしているだけなのだ。

この本を読み終わった後、きっとあなたの心にも爽やかなバリ島の風が吹くこと請け合いです。  

出稼げば大富豪 <a href=*1" title="出稼げば大富豪 *2">

出稼げば大富豪 *3

*1:調子ぶっこきシリーズ

*2:調子ぶっこきシリーズ

*3:調子ぶっこきシリーズ

【書評】家の中だけで全て完結する話なのですが、私がボロボロになるまで読んだ所をみると、日常こそが子供にとってのworldなんだと思います。タイトルの通り"音"に注目しても楽しいと思います。『なんのおと?』

✳︎だれもいないしずまりかえったいえで
ひとりでよむのにてきしています

おるすばんて、ドキドキするし
だれにもなにしてもおこられないし
ワクワクする!
これは、おんなのこがひとりで
おるすばするおはなしなんだけど
もし、そんなきかいが、おとずれたら
そのときよんでほしい。
または、おるすばんの
よしゅうとしてよむのも
いいかもしれない。

何度も読み返したのかうちにある本は
ボロボロです。
大人になって読み返してみたら
太宰治の『トロッコ』を思い出しました
お母さんが買い物に出掛けたばっかりの時は
さぁ、何をしよう!
と意気揚々なんだけど
夕方になって空も部屋も
薄暗くなってくると急に胸がきゅうって
不安になってくる
一日が長く感じたあの頃の
急に与えられた一人きりの自由な時間を
思い出して読んで下さい
さらりとした水彩の挿絵がその世界を引き立てます。

【書評】おかんにはいつまでも生きていて見守って欲しい。そんな気持ちになりました 『やっぱし板谷バカ三代 』

ゲッツ板谷さんの『板谷バカ三代』から数年後に書かれた続編です。
相変わらずぶっ飛んだ家族が信じられないようなバカな事件を起こし続けてくれていて、やっぱり抱腹絶倒で一気に読み進めてしまえる一冊です。

しかし、登場人物であるところのゲッツ板谷さんの家族や周りの人間が次々と亡くなってしまうと言う悲しい現実も同時に描かれています。

まず、バカだが真面目人間で40年間無遅刻無欠勤、有給休暇なんて使った事がないと言うバカ二代目の父親ケンちゃん。
そんな兄の子供たちを不憫に思ったのか、ゲッツ板谷兄弟を子供の頃から父親がわりに可愛がってくれていたケンちゃんの弟、ブカの叔父さんが突然犬の散歩中に亡くなります。

そして、いつも頭にストッキングを帽子がわりにかぶり、クソまずいコロッケとふりかけを量産し続けていた破天荒、初代ばあちゃんのボケが進行、脳梗塞も起こし体の自由が効かなくなり亡くなります。

更に一家の中で唯一まともな板谷さんのお袋さんが肺ガンを再発。
と、大変な時になんとゲッツ板谷さん自身が脳梗塞を起こして数ヶ月の入院生活を送る羽目になります。
しかーし、母の愛から奇跡の復活!
入院中、肺ガンを蝕んで自身が大変なお母さんが、ゲッツ板谷さんの足を酢で洗い続けると言うことをしてくれたお陰で、板谷さんは意識の無い間に、何年も苦しんでいた酷い水虫からも復活。

ただ、肺ガンは進行しオフクロさんが遂に往きます。
後半の殆どは、オフクロさんの闘病記と板谷さんや家族との思い出話に割かれており、涙なしでは読めません。
当たり前ですが、時間はどんどん過ぎていき、人はどんどん老いて亡くなって行きますね。
自らの母親にかぶせて読んでしまいました。
あ、私の母親は病気でも何でも無いんですけどね。
おかん、長生きしてくれよー!!


やっぱし板谷バカ三代

やっぱし板谷バカ三代

【書評】全ての悩める者方たちにおススメ。全ての悩みがぶっ飛びます。どうあろうが生きて行けるさ! 『板谷バカ三代』

 

ちょっと古い本ですが紹介させて下さい。と言うか多分100年先でも抱腹絶倒で読めるんじゃ無いかなぁ。

このエッセイ?はゲッツ板谷さんの家族の実話が詰まってるんですが、とにかくぶっ飛びまくってます。
恐ろしくまずいコロッケを作り続け、頭にはダメになったパンストを片方縛って帽子のようにしたものをかぶり続ける見栄っ張りでタフな初代バァちゃん。
どんなところだろううが、自慢の肉体を自慢したくて上半身裸になってしまうお調子者で、火炎放射器で我が家を燃やしてしまったゲッツ板谷さんの父親、二代目ケンちゃん。
主食は駄菓子、月に7万も駄菓子に費やし、祭り好きで喧嘩っ早く、1週間のアメリカ旅行の初日に彼女とラスベガスで20万すり、彼女に体を売ってもらうふりをして800ドルせしめて、悠々自適なアメリカ旅行を楽しんでしまう、ゲッツ板谷さんの弟、三代目セージ。
そして、その他にもぶっ飛んだ親戚やご近所さんが多数登場!!
ド級の人物がところ狭しと馬鹿馬鹿しい事件を起こしまくる、そんなバカ話がこの本には詰まりに詰まってます。
事実は小説より奇なりと良く言いますが、どんな天才小説家だってこんな人物たちが繰り出す事件の数々は描けない!
特に悩んでる貴方にオススメします。
なんか全てがこの家族の前では小さく感じてしまう!
腹を捩り、涙をちょちょ切らしながら一気に読めますよ。
そして、終わった頃には自分の抱えてる悩みなんて小さく感じてぶっ飛んでる事請け合いです。
元気になります!!

【書評】スーツから学ぶイタリア人の粋な人生『王様の仕立て屋』

この『王様の仕立て屋』は、フルオーダーのスーツを通してイタリア人の「粋」である「エレガンテ(elegante)」を学び、再び日本人の「粋」について学ぶことが出来るファッションマンガである。

「粋」、「エレガンテ(elegante)」とはなんだろうか?

ファストファッションや量産スーツが非常に高いレベルにある昨今、スーツを買うこと自体が多くの人の身近にはない。ファッションは自分で選ぶ必要すら無くなり、スタイリストが洋服を選んでくれるパーソナルスタイリングサービスも人気だ。選んでもらった洋服をオーダーするだけ、webで全てが完結することもできる。今後はAIが代行してくれるだろう。

量販店のスーツでも種類は選びきれないほどあり、自分の体形に合せれば十二分な物が買える。

一方で、フルオーダーするともなれば軽自動車が変える金額にもなるスーツを買う意味はあるのだろうか?

答えはマンガの中にある。

スーツをオーダーする際の職人との会話から始まり、生地、合せるシャツの色やネクタイ、靴。果てはスーツの襟の大きさに至るまで細かく決められていく。

これら全てに相手への思いり、遊び心と着る人間の人生が現れる。

そう、「エレガンテ(elegante)」とは、長い年月をかけて作られたイタリア人の誇りであり、遊び心であり、人生哲学なのだ。

私達日本人にも粋の精神があったはずだ。

人生に「粋」を忘れてはいないだろうか?

スーツを通して「粋」とは何かを学び直せること請け合いだ。


【書評】平凡なサラリーマンのお父さんが娘を守るために人殺しをし、罪を他人になすりつける話。愛があるから犯罪は絶えない。『マイホームヒーロー』

本作の主人公は平凡なサラリーマン、法律違反をしたことがなく、趣味でミステリー小説を書いている。

ある日娘の彼氏(半グレ)が娘を殺そうとしていることを知り、娘を守るために殺してしまう。

娘には全てを内緒にし妻と2人で、家庭を守るために完全犯罪を企てる。死体は煮て、柔らかくし、トイレに流したり、バクテリアで分解したり、しかし、容疑はかかり半グレ集団には見張られる日々。

その時思いつく、自分以外の他人に罪を押し付けるストーリーを描き、完全犯罪を成し遂げようと。犯罪だと言うことは分かっているが、家庭を守るためにはそんなことはどうでも良い。

本作品には久々にハラハラドキドキさせられた。読み止められない系の漫画だ。十分な時間を確保した上での読み始めをオススメする。愛があるから戦争は無くならないんやろうなぁ。

マイホームヒーロー(1) (ヤングマガジンコミックス)

マイホームヒーロー(1) (ヤングマガジンコミックス)

【書評】「Ⅹ+Y」 『自己プロデュース力』

この本は島田紳助氏がNSC大阪で一度だけ開催された特別講義の内容を記録したものになります。

才能のない若手芸人が売れるための「努力の方法」を教えてくれます。まず自分だけの教科書を作り自分の「おもろい」とは何かを分析していくこと。次に自分たちは誰を笑わせたいのか、どの世代のどの人物なのか、どんなネタを創るのか考えること。昔に流行した漫才も観てその時代で売れた人、ウケた漫才、笑いの移り変わり、その逆の一切変わらない普遍的なものまで徹底的に調べます。

それをⅩ=自分の能力、Y=時代の流れとして「Ⅹ+Y」として公式を創る。売れ続けるためには常に流動的なYに対して自分のⅩをぶつけ続けなければなりません。自分の能力を正確に認識し、世の中の流れを正確に把握すること。それができないと売れ続けることは不可能です。

ある先輩芸人から「どうしたらええねん」と訊かれたとき、紳助氏は「分かりません。僕はあなたじゃないから、あなたのⅩが分からないから」と答えます。

自分の能力とは一体何でしょうか。自分の「Ⅹ+Y」を本書で考えてみましょう。

自己プロデュース力 (ヨシモトブックス)

自己プロデュース力 (ヨシモトブックス)