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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】「これからの時代を生き抜く力を身に付けよ!」『僕は君たちに武器を配りたい エッセンシャル版』

これから社会に旅立つ、あるいは旅立ったばかりの若者たちに向けた社会で生き抜くための熱いメッセージ。

今から数十年以上前、我々の親世代の時代とは異なり、大企業であっても不祥事やグローバル企業の台頭、テクノロジーの発展などによって、あっという間に優位性を失い、衰退したり、倒産するような変化の激しい現代においては、学歴さえあれば就職やその先の将来も安泰、という時代ではもはやなくなってきている。

経済のど真ん中、ビジネスの最前線にいた著者だからこそ語れる学校では教えてくれないが、現代の資本主義社会で生き抜くために必要な知識や知恵をどう磨くのか、実用的な知識から、持つべき(鍛えるべき)マインドセットまで、忖度なくストレートに語り掛けている。

目次を眺めただけでも「勉強できてもコモディティ」、「住宅ローンはリスク管理ができない人のもの」「サラリーマンはハイリスク・ローリターン」、「奴隷の勉強、自由人の勉強」など気になる内容が目白押し。

社会で生きていくために必要な力は、実はあまり学校の勉強では教えてはもらえない。
それは、親、兄弟、友達、先生、知り合いの大人たちなどまわり人あるいはコミュニティなどの日常のつながりの中で、あるいは旅などの非日常の体験の中で、本や音楽、芸術と孤独に向き合う中で学び、育まれるものなのではないかと。

本書の発行は10年以降前になるが、現在でも十分通じる内容で若者にはぜひとも読んで頂きたい一冊だ。私も著者のような先生の授業を学生時代に受けていたとしたら、今とはまた違った人生になっていたかもしれない。

著者は瀧本哲史(たきもと てつふみ)氏。東大法学部卒業後、同大学助手を経て、マッキンゼーでコンサル、その後独立し、企業再生やエンジェル投資家をしながら京都大学で教鞭をとり、若者向けの書籍を多数執筆。

発行日:2013年11月15日
発行所:株式会社講談社