会社組織、プロジェクト、スポーツなどなど、チーム活動は現代社会では当たり前の活動になっていますよね。1人の力は大したことなくても、みんなで力を合わせれば大きな成果をあげられる。でも、わたし自身はチーム活動がとても苦手で、行きついた先は独立をして1人会社を経営している経緯があります。そんなわたしでも、こんなチームだったら毎日が素敵になるだろうなって感じる一冊です。
結論から言うと、チーム活動で一番大切なのは「心理的安全性」であり、結果を出すチームの指標となります。なんだ、結局それかと思われる人も多いかと思うくらい、色んな本で紹介をされている言葉です。それだけ、日本で主流となっている従来のチームの在り方では成果の出しづらい世の中になってきているということでしょう。
本書では日常で繰り返されている小さなもったいないを指摘して、"ザッソウ"を駆使した解決方法をいくつも提示しています。それらは些細な違いなのですが、小さな歪みが積もりに積もると交わることのない二重螺旋の如くこじれます。なぜそうなるのか。一言でいえば、こう在るべきという組織論が土台になっているのではないでしょうか。
"ザッソウ"の一番素敵な点は"弱さを見せ合えるから、お互いの強みを活かし合える"こと。弱さを見せ合えないと、お互いに鎧で武装した状態でコミュニケーションを取っているようなもの。動きづらいですし、肩が凝ってしょうがないですよね。悩んだら相談する、しかも気軽に雑に相談するで"ザッソウ"。
部下から気楽に話しかけられまくったら、上司はたまったものじゃないと感じるかもしれません。しかし、そんな気楽な"ザッソウ"によって新しい組織、成果の出るチームに変わります。未来のリーダーシップ像と言われるサーバントリーダーシップの時代が、もうすぐそこに来ているのかもしれません。