世の中の急激な変化が、本来の人間性を明らかにする。自分を見失い恐怖におののく人。それとは逆に確実がない状況においても、周りに流されずに自分を持ち、一見ピンチに思われるような状況でも、それを上手く乗り越えていく人。同じ状況を経験しても、どのような判断をするかは自分次第なのだ。
好きなこと、楽しいことをやるように心がけていると、不思議なことに嫌なことが起こらなくなってくる。かつてはイライラすることも、もちろんあったが、それは周りの人がもたらすものではなく、実は自分自身がそんな人だったのかもしれない。
しかし、自分自身が変わると同じような考えの人たちに自然と囲まれるようになり、あちこちからご機嫌な笑い声が絶えず、明るい雰囲気に包まれる。そうすると、自然と自分からも笑みが溢れ、それは、結果としてイライラする状況が起こらなくなる。
一見、なんでこんなことが起こるのだと驚き慄いていると、実はその先にはワクワクする楽しいことが待っていて、新しい扉を開くきっかけとなったりする。自分の世界に起こることは、全て自分次第。自分以外には何もなく、自分がどうあるかによって世界は変わる。自分が特別何かをしなくても世の中は自然と動いていく。解けない課題があっても、自然とヒントがもたらされたり、協力者が現れたりと不思議なものなのだ。
また、人は誰しも自分に足りない、満たされないと思っていることをついつい口に出してしまう。それは、そこに執着があるからなのだろうが、それを表に出せば出すほど、ますますそれは遠ざかり、良かれと思ってやっていることが実は逆効果になっていることはよくあることだ。
評者はここ最近、興味を持っていたことが実現できた。世の中の同調圧力が増したことが逆に良いチャンスになった。しかし、こういう自己実現が早くできるようになったきっかけは、著者が主宰する堀江貴文イノベーション大学校(HIU)に所属し、ビジネスに関するあらゆる話を定期的に聞くようになったからだと思う。様々な業界で活躍する人の話を聞くことにより、ビジネスというものがより身近に感じられるようになったのだ。
本書では、世の中の変化に振り回され、本来の自分自身を見失ってしまっている人が、知らず知らずのうちに陥ってしまう状況など具体例をあげて丁寧にわかりやすく書かれている。自分自身を振り返り、本書に書かれていることと照らし合わせてみると、より今の自分の現状が明らかになり、解決策が見つかるだろう。