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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】がんの告知後も、人生は続く『がんになった人だけが知っている人生で大切なこと』

 

日本人の死因第1位「がん」。本書は、がんサバイバー6人のドキュメンタリーコミックである。「がん = 即死」ではない。がんの告知後も、人生は続く。治療や再発による不安や苦しみが描かれる。

本書は世界最大級のがん征圧活動であるRelay For Life(略称RFL)参加者の体験談で構成される。医学の進歩によって、現在がんは治らない病気ではなくなりつつある。しかし退院後社会に馴染めず、うつ病を患うケースも見受けられる。本書の作成などを通じて、RFLは社会的健康に寄与している。

がんを乗り越えてきた6人とは別に1ページだけ、がんを克服した女性が登場する。彼女はがん克服後、突然の交通事故で亡くなってしまう。がんじゃなくても、いつ何が起きるかは分からない。

6つのストーリーのうち1つは子宮頸がん患者による体験談である。子宮頸がんは、年間1万人がかかり3000人弱が亡くなっている。厚労省には、HPVワクチンの積極的勧奨再開とキャッチアップ接種への助成が求められる。

簡易検査やワクチン接種で、むだ死にを防ぐ。体に違和感を覚えたら、病院に行く。「病院に行って何もなければそれでいい!」医療従事者の友人に言われた言葉だ。

 

がんになった人だけが知っている人生で大切なこと

がんになった人だけが知っている人生で大切なこと

  • 作者:坂下千瑞子
  • 発売日: 2021/02/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)