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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】いつだって時代は過渡期だし、キャンバスは真っ白『新装版「エンタメ」の夜明け ディズニーランドが日本に来た日』

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なぜディズニーランドは浦安にあるのか?1974年12月、富士山麓に誘致を計画する三菱地所と天下分け目のプレゼンが行われた。本書はディズニーを日本に呼んだ男達のドキュメンタリーである。

史上最大のプレゼンの指揮を執ったのは、堀貞一郎氏であった。彼はディズニー経営陣が東京から浦安の時間を短く感じるようにバスの中でステーキ・ランチ、ドリンクは事前に好みを調査、現地での歓迎の演出、ヘリでの遊覧と、ライバル社も鳥肌が立つほどのおもてなしを行った。

その堀氏が生涯の師と仰ぐのが、小谷正一氏であった。彼には、「女性が買い物をするとき、ふたつのうちどちらにしようか迷うときが必ずある。彼は迷って買わなかった商品を全部買って贈った」というエピソードがある。

本書は著者の馬場康夫氏のラジオ番組『アヴァンティ』にて、堀氏が語った話に基づいている。加えて、関係者へのヒヤリングにより臨場感が溢れている。

人の心を掴むためには、考え得る全ての手を打つ。おもてなしの極意が学べる、必読書である。