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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】風呂につかって考えた。世界なんて、ころころ変わる。おれの機嫌しだいでね。『ぽてんしゃる。』

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ことばというのは、おもしろいものである。玩具としてもおもしろくて、実用の道具としてもおもしろい。ときには、ことばそのものが、神の役割をすることもある。ことばで、人を殺すこともできるし、人のいのちを救うことだってありうる。

自己肯定感って、「わがまま」のことじゃないよ。
昼寝している犬の寝顔みたいなものだと思うんだ。

できるかもしれないことは、したい。
できることは、もっとじょうずになりたい。
生まれたての人のようにね。

「みんなが、わかってくれない」というときには、
じぶんの側をよく見ることからはじめたいものです。

公園のベンチの人のように、隣り合わせに座って、
ちょっと遠くに目をやりながら、
「こういうのはどうだろう」と話を続けるような方法。

ぎゅっと集中も大事でしょうが、ぼわっと漠然も大事だぜ。

本書の中の、素敵な言葉たちを少しだけご紹介しました。
著者がほぼ日日刊イトイ新聞に書いた1年分の原稿、および全ツイートのなかから、心に残る言葉を厳選したものが掲載されています。
柔らかくて、肩肘張らない、素敵な言葉が詰まっています。

こんな逸話があります。
著者が、ほとんど知られていない若い人だった時代に、あんまり目立たない場にひっそりと書いた原稿用紙一枚くらいの文章を、「和田誠さんがほめてくれた」と知ったことがあった。
それはそれは嬉しかったんだとか。
思い起こせばそれは、そのことで人生が変わってしまうようなことで。
そして後に和田誠さんが、「おれも、そんなふうにほめられたことがあった」と言ったそう。
そういうくりかえしがあって。
それは、とても大事なことをやっているんですね。

毎日「たのしみ」のある人は、明日が好きになれます。
その「たのしみ」って、実は言葉一つのことだったりするんですよね。
いまの私たちは、じぶんたちに「やるべきこと」ばかりやらせていて、「たのしみ」をつくっていないのかもしれません。
ビールの大好きな人が、夕暮れ時にビールについて語るような顔で、私たちは、もっと「たのしみ」を見つけましょうか。

 

ぽてんしゃる。(ほぼ日ブックス) (Hobonichi books)

ぽてんしゃる。(ほぼ日ブックス) (Hobonichi books)

  • 作者:糸井 重里
  • 発売日: 2013/07/16
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)