子育てに悩むママ・パパへ。
『馬を水辺へ連れて行くことはできるが、馬に水を呑ませることはできない』
本書は、親子、友人、職場、地域、あらゆる人間関係に応用できる生き方の教科書です。
本書が伝えるアドラー心理学では、褒めて育てることも叱って育てることも厳禁。
親子であっても関係性は対等。能力の高い親が能力の低い子どもをコントロールしてはいけません。
親の期待を満たすための行為も、教育現場でよく耳にする自己肯定も否定します。
正しい行いをしたら褒め、親の願いに応えたら称賛し、悪い行いは罰する教育法を根っこから覆すのがアドラー心理学。親は子供を評価する立場にないのです。
では、何をすべきか?
それは、子供が「自分に価値がある」「他者に貢献できている」と思えるように導くこと。
ここでいう価値とは、人より秀でた能力や誰かの役に立つ行為のことではありません。
生きているだけで良いという存在レベルの価値なのです。加えて「私は他者に何ができるか?」と考え行動する姿勢があれば良い。
子どものことで悩み、あれやこれやと手をかけてしまう親(私がそうですが)に最も必要なこと。
それは「普通であることの勇気」と私は解釈しました。
我が子が優秀であってほしい、高い能力を発揮してほしい、社会的で成功してほしいと願えば願うほど、子どもに多くを求め、賞罰でコントロールし、子供の出来不出来が自分への評価のように感じてしまうからです。
もっとできるようになりたい、大好きな人を喜ばせたい、と思う子どもの力を信じて
・普通で良い
・存在そのものが価値
というメッセージを送り続けることが、親の役目なのかもしれません。