自分は何かをようやく出来るようになったとしても、それは他の人にとっては普通の事であり、悪くするとそれ以下だと思っていた。
本書は他者と比べるのではなく、自分がやりたい事,考えた事を表現するヒントについて、著者の経験からくる思いと想いをまとめた一冊である。
最も共感できたのは、恐怖心から今出来ることを一生懸命やっていたという点だ。
しっかりとした準備と行動力の源は、人との関係が上手くいくか不安だったからという事が分かり、親近感を覚えた。
常に謙虚でなくてはならないという事も印象に残った。
あらゆる価値観を許容し、人を区別せず、見聞きする点は見習わなければいけないと思った。
本書に答えはない。
あるのは全編を通じて筆者自身からの、読者への「問い」である。
筆者の価値観との対話を読者に求める良書だと感じた。
本書との対話の中で、是非自分なりの答えを見つけてほしい。