あなたは菌と聞いて、何を思うだろうか?感染症の原因だろうか?汚いというイメージがあるだろうか?確かに、その要素もある。だが、それ以上に菌はもっと身近な存在なのだ。
この世は菌によって成り立っている。そう言っても過言はないだろう。なぜなら、人間は菌に活かされているからだ。
簡単に言ってしまえば、内臓で働いてくれているのは菌。美味しい食べ物を作ってくれているのも菌。美味しいお酒がのめるのも菌のおかげだ。
菌という言葉で片付けても、役割は人間に害を及ぼすものから、むしろ助けてくれるものまである。この『もやしもん』は、そんな菌が見える少年による、のほほんとしていて和やかで、とても勉強になる漫画だ。
『もやしもん』は農大が舞台であり、菌の博士である樹先生のゼミで、主人公の沢木や、相棒役の蛍達が、発酵食品について学ぶ。
ヨーグルト、キムチ、納豆、味噌、日本酒、ビール、醤油などの定番のものから、アザラシを発酵させた「キビヤック」というマニアックなものまで、幅広いものを扱っている。
可愛い菌達も沢山登場し、見応えたっぷりとなっている。
これを読めば、生活に菌が欠かせないことや、除菌するよりも、菌と上手く付き合っていくことが大事というのが分かる。
菌への偏見はあるだろう。実際、コロナやインフルエンザも菌がもたらしたものだ。
しかし、むやみやたらに除菌をすれば、いい菌まで殺してしまい、もっと免疫力が低下し、身体の不調が起きる。
コロナに対抗したいのならば、先ずは菌について知ろう。そうしなければ、あなたは後悔する羽目になるかもしれない。