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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】あなたの会社、どうしたら潰れます?『経営のやってはいけない!』

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事業を起こすということは分からないことだらけ。知らなかったら損をすることだらけ。そこで焦っていろいろな本を読んだり、セミナーを受けに行ったり、コンサルタントの話を聞きに行ったりする。成功する社長もダメだった社長も皆、間違いなく努力している。しかし、ダメだった社長ほど真面目でムダが多い。本書は経営のムダを省くということに重きを置いた一冊。

自分の会社を潰す方法を考えよう。どうすれば自分の会社を潰せるだろうか。一見、頭がおかしくなるような問いかけだが、確かに会社を潰す方法を1つずつ潰していけば、結果として会社を続けていくことにつながっていく。入金が無かった場合、代金が支払えなかった場合、従業員が突然抜けた場合など。そういった想定をして、常に備えをする。だから、どうすれば自分の会社を潰せるか前向きに考えていこうよ。

経営側の気持ちは従業員には理解できない。これが前提にある。なぜ分かってもらえないのかと悩むよりも、最初から理解する方が無理なのだと思った方が気楽だ。嘘だと思うなら、例えば給料に関しての考え方を見てみよう。従業員は、給料が毎月決まった日にもらえると思っている。対して経営側は、毎月決まった日にキチンと払わなければいけないと思っている。また、従業員は手取りの金額しか気にならないが、経営側は税金や社会保険料のことも考えなくてはいけない。だから、理解されなくて当たり前だと考えた方がいい。そんなことで病んではいけない。

著者の岩松正記氏は政府系起業支援団体の第1期アドバイザーとしての指名数が東北北海道No.1(全国3位・起業相談部門)となった税理士。2000人以上の経営者を見てきた経験から、経営のやってはいけないことをまとめている。とはいえ本人も、決して自分の意見が絶対ではないと書いている。事業をやるのはあくまでもあなた自身で、それは当然に自己責任であるということ。自ら多くを学び、そして自らで判断して行動に移すべき。

会社を潰す方法を考えろ。繰り返しになるが、本書の中で私の心に一番響いた言葉だ。

どうすれば潰れるかな?

 

経営のやってはいけない!  増補最新版

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