本書は地域活性化とは地域自体が稼ぐことであることを明言し、地域で稼いでいくためにすべき事、気をつける事を著者の経験とともにまとめている。
本当に必要なものは必ず事業になる。本当に人のためになることは、しっかりと稼げるものであることが多い。なぜなら本当に必要なものに対して、人はお金を払うからだ。補助金を用いた無料イベントでは事後に何も生み出さない。今すぐ稼ぐ事業に取り組んでいこう。
収入-利益=経費として事業に取り組むことが大事。まずは自分達で期待する利益を決めて、そこから経費を考えていこう。そのためにも地域で稼ぐための事業を行おう。利益を出さないイベントで地域に活力は生み出せない。
著者の木下斉氏は高校生の時から地域での取り組みに関わり、成功も失敗も数多く経験している。地域の課題について書かれた類書も数多くあるので手にとってもらいたい。私自身、地域のイベントに5年前から携わっている。それらのイベントは補助金が入っていて、来場も無料のものだ。それについて何の疑問も持たずに自分達は地域活性化に取り組んでいると思っていた。しかし、補助金が減らされるからイベントを縮小せざるを得ないという声の多さにうんざりしていた矢先、この本に出会って目から鱗が落ちた。ぜひ、地域の活動に関わっているけど何かがおかしいなと感じてきた人に読んでもらいたい。
地域での事業化、もちろん不安はあるだろうけど、味方はたくさんいるよ。だから、やってみよう!
- 作者: 木下斉
- 出版社/メーカー: 学芸出版社
- 発売日: 2016/05/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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