情報過多の時代において、何が本質で、どうやってそれを見抜くべきか。
この問いに対する答えとして“「何」を言うかではなく、「誰」が言うか”が問われているのではないかと著者は考えています。話す人の“人間性”で判断されているのではないかと。
では“人間性”とは何なのか。それは人の気持ち、人の情け、人の痛みが分かることを意味します。
相手の心をつかみとること。これは人間関係の要諦であることは言うまでもありません。会社は「人」の集合体、人間の幸福も「対人関係」に左右されます。“世の中の最後は常に人間が握っている”とは田中角栄の言葉です。組織の長は技術者でも専門家でもなく「人間心理」の分かる者が立つべきと考えられます。なぜなら、人間は「感情の生き物」であり「理屈で動かない生き物」だからです。嫌いな人間の正論ほど嫌なものはありません。
「士は汝を知る者のために死す」という言葉があります。自分を理解してくれる人には、自分の命さえ差し出しても良いと思える気持ちです。人が人に惚れる、人に好かれる、応援される、虜にする、心酔させる。あなたの周りにあなたの理解者は何人いるでしょうか?
相手の立場に立ち相手の物差しで考える。相手の喜怒哀楽は何でしょうか。会社の部下は何を頑張っていますか?付き合っている女性は何を努力していますか?相手が認めてほしいところはどこですか?人間を理解するということは、言葉以上に難しいことです。そして、その人の頑張りに気付き、報いることはなお難しいです。
人間関係を断捨離しても構いません。そういう本も沢山でています。ですが、「人間を理解し大切にする」ということに取り組んでも良いのではないでしょうか?
「情」と「理」 話し方の法則: 「言葉」は不器用でも、足りなくてもかまわない (単行本)
- 作者: 岩田松雄
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2014/10/10
- メディア: 単行本
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