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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】「錨となるやさしい古典」『幸せな人は「お金」と「働く」を知っている』

非常にやさしい本です。誰にでも理解できるように分かりやすい言葉を選んでおり丁寧な本です。四半世紀、お金を相手にする仕事をしてきた著者の伝えたいこと、それは「お金」があることと、「幸せ」はイコールではないということです。

「働く」ということに関して、著者は現代を情報過多の時代と表現しています。「消費を煽るような広告をし、必要でないモノやサービスを買わせようとするもの」などを含んだ情報であり、人の不安や虚栄心に漬け込むものです。それと反対に「人生を本当に豊かにしてくれる素晴らしい価値を提供するもの」もあります。私たちはそれを見抜かなければなりません。
次に著者は「いい会社」とは何かを問い、それを「これからの社会に必要とされる会社」、「人間としての成長ができる環境を提供できる会社」と説明します。今後、AIやロボットが活躍する時代となり、それは人間の価値が問われるとも言い換えられます。
私たち人間が問われることは高い記憶力でも専門性でもなく、人としての「やさしさ」、「人間力」になります。

私たちは「人間力」、「やさしさ」、このワードを何回聞いたのでしょうか。きっと何十年も前に出版された本の中にも書いてあるでしょう。もしかしたら、何百年も前に書かれた本にも書いてあるのかもしれません。私たち人間は自分たちが生きたその時代に流行った価値観に染まり死んでいきます。ですが、現代に出版された本書で書かれていることは非常に古典的なことです。きっと私たちは今、誰かが作った「流行」の中にいて、そこから抜け出しては、また誰かの「流行」に飲み込まれているような感覚に陥ってしまいます。

この本はそんな人たちにとって錨となる、非常にやさしい古典になってくれます。

幸せな人は「お金」と「働く」を知っている

幸せな人は「お金」と「働く」を知っている