本書は落合陽一氏と堀江貴文氏の初の共著だ。未来を予測し不安になることは無意味としつつも、今を生きるための指針として今後起こるであろうことや今からすべきことが書かれている。またタイトルには“10年後の”という記載があるが、20年後かもしれないし、数年先かもしれない、いつ起こり得る変化かは予測できないくらい未来は未知であることも改めて触れられている。
主なテーマは技術革新による世界の変化、それに伴う働き方や生き方の変化、その時どのような行動を取るべきか、というものだ。他人や技術に真似のできない代替不可の人材になる選択肢が一つだが、もう一つの選択肢である“社会に溶ける”ということも否定はしていない。落合氏も研究やその計画においては自身でコントロールをしている一方、日々のスケジュールはコントロールされる側を選んでいる。つまりは自身の興味関心とリソースがマッチしているかどうかが重要なのだ。やりたいことは時間を惜しまず没頭すれば良いし、自分でも他人でも価値が変わらないもしくは他人の方が高い価値を生み出せるのであれば、アウトソーシングしてしまって良いのだ。
一方で、その逆はとても辛い。好きなことを奪われ、やりたくもない仕事に向き合い続けるという状況があるなら、早々に回避しなくてはならない。本書は多様な角度から少し先の未来を見つめ、行動に移すためのヒントが散りばめられている。不安や愚痴で今を埋め尽くすなんて勿体無い、次にどのような行動を取るべきか、本書を指針の一つにしていただきたい。
- 作者: 堀江貴文,落合陽一
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2018/04/05
- メディア: 単行本
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