人間関係について、誰しもが悩みやストレスを抱えている。この問題に対し、コミュニケーションスキルの向上や自分の性格を変えるといった一般的な方法を否定し、全く新しい方向からの解決方法を探っていく、一風変わったビジネス書である。
まず第一に、相手の性格は変えられない。だからといって相手に自分の性格を合わせようとするなんて、それこそストレスだ。まずは、人はみな一人ひとり違っているということを再認識するところから始めてみよう。
人の行動特性には、モチベーション特性とストレス特性がある。相手はどんな時にモチベーションが上がり、どんな時にストレスを感じるのか。自分とはもちろん違うだろう。でも自分と相手の差を理解し、適した行動をとることがいい人間関係につながるのだ。だから、自分の性格まで変える必要は全くない。
では、適した行動とはなにか。それは、ちゃんと言葉にして伝えること、だ。長年連れ添う夫婦において、言わなくても理解してほしいと思うことがあるかもしれない。でも、相手のことを考えていたとしても、それが相手に伝わっていなければ、考えていないのと一緒。相手に不安を生んでしまう。そういうところからすれ違いが生まれてくるのかもしれない。改めて気持ちを言葉にして伝えることが、大切なんだなと学んだ。
この本を読んで、言葉の力を改めて感じた。もし自分にも彼女ができたら、そしていつの日か奥さんができたら、愛は言葉にして伝えていこうと思う。まあ、いつになることやら。