本書は誰もが知るAV男優「森林原人」、セックスするとすぐに好きになる「純情バズ―カ」。二十歳から男優を始めて八千人と一万回以上セックスしている。多い日は一日十八人。三日としてセックスしない日はない。
セックスとは何だろうか?世の中のもめごとの大半は金かセックス。離婚や浮気、不倫の一因はセックスレス。オナニーしすぎて膣内射精障害。私たちはセックスに何を求めているのか?学校で教えてくれないこの‘アンタッチャブル‘な問題を純情バズーカは論理的に分かりやすく答えてくれる。
「セックスするなら男優さんがいいけど、一緒に寝たり抱きしめられたりするのは彼氏がいいっていう子が多いかな」これは、AV現場で働くメイクさんの言葉である。「そこに愛が無くても気持ち良いセックスは可能だし、愛と気持ちよさは必ずしも一致しない。セックスという行為に特別な意味を持たせることなく、セックスをセックスのまま楽しむ。」これが「歩く有害図書」のメッセージである。
愛情と性欲が別物であり、セックスに特別な意味を持たさない。セックスはただのセックスであるときれいに割り切れるほど、その行為を単純にはできない。なぜなら、セックスが様々な意味を持たせるためである。セックスでもたらされるものに嘘が無いからだ。「私は彼氏意外とはしたくない。」そういう女性もいる。体の満足感と心の満足感は異なり、だからこそ、家庭が円満でも不倫する人もいるのであろう。何が正解なのかなど分からない。
では、幸せなセックスは何なのか。愛とは、本能とは。著者は女性のイクを2種類あると仮説を立てる。刺激によるイクと心体ともにつながることでイクもの。セックスは本能でするものであり、お互いの好きという感情が入ってきて心と心がつながり、ひとつに溶け合ったとき、愛という状態になる。
本書はこんな風にセックスを捉えた本です。
文字を見ているだけでなく、そんなセックスをしてみたいですね。