シリーズ累計100万部、NYタイムズでベストセラーとなった本書は、1週間で歴史、文学、芸術、科学、音楽、哲学、宗教の7分野が学べる構成になっている。
「宇宙でもっとも強い力は、幅広い興味である」というアインシュタインの言葉のように、本書からは非常に多くのことが学べる。まさに日々、知識を増やし自らの教養を高めるための本である。
本書の使い方は、多様である。本好きの人は、文学の分野からお気に入りの一冊を見つけるのもいいだろう。芸術の分野では、世界遺産等についても掲載されており、旅行好きであれば歴史を学びつつ、ここから旅行の計画を立てることもできる。
また、それぞれの教養には、豆知識が掲載されているため、より理解が深まる内容となっている。365の教養の中で、興味深かったものを紹介してみると、
「視覚芸術」- グッゲンハイム美術館
フランク・ロイド・ライドによって建てられた、ニューヨークにある現代美術コレクションを収蔵する美術館だ。その建物
は「オウムガイの貝殻」にたとえら、20世紀で最も革新的な建物のひとつといわれている。
特徴的なのは、館内の吹き抜けを囲むように作られた螺旋状のスロープだ。来館者は、エレベーターで最上階へ行き、螺旋状の壁面の壁にかかった作品を見ながらスロープを降りていく仕組みなのだ。また、天井はガラス張りになっているため、光が降り注ぎ神秘的だ。
しかし、設計案が承認されてから、竣工まで10年もの歳月がかかった。それは、前例のない特徴的な建築物だったため、当時ニューヨーク市が許可を出すのを渋ったほどだという。
1959年のオープン当初は、絶賛と批判があったそうだ。人と違ったことをやれば、賛否両論あるだろうが、何でも思いきってやらなければ、新たな感動は生まれない。
評者自身この建物がとても気に入り、何度も訪れ、その写真をSNSのプロフィールにも長い間使っていたほどだ。グッゲンハイム美術館が、本書の365の教養のひとつに挙げられていたことを、とてもうれしく思う。
本書は、まさに毎日を楽しくさせてくれて、とても良い学びの習慣が身につく一冊である。一年後の成長ぶりが今から楽しみだ。
- 作者: デイヴィッド・S・キダー,ノア・D・オッペンハイム,小林朋則
- 出版社/メーカー: 文響社
- 発売日: 2018/04/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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