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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】こんな教科書があったら、もっと歴史や経済の授業は楽しかったはず『まんが 江戸時代の経済入門』

 

時代を超えて経済の歴史を勉強している犬のアイタローが江戸時代にやってきた。猛暑の中、勢いでやってきたアイタローは疲れのせいもあったのか突然倒れてしまう。そして、偶然にも身分を問わず誰にでも商売について教える大福塾の先生に助けられた。大福塾では、本書が誕生するきっかけとなった堀江貴文氏扮する頭の良いタカや藤野英人氏扮する計算が得意で商人を目指すヒデが学び、彼らと共に経済の歴史について学ぶこととなった。

お金の歴史や貿易大国である日本、大航海時代や大名と外国人をつなぐ商人でもあった宣教師のネットワーク、豪商の活躍など多くのことが学べる。歴史といえば学校の授業では、ひたすら年表などをテストのために暗記させられ、面白さは何一つなかったと記憶しているが、本書を教科書として学んでいたら、授業はもっと楽しく学びが多いものだったと思う。

また、本書の内容が興味深いのはもちろんのことだが、さらに印象的なのが本書の誕生秘話だ。本書で犬となって登場する作画担当のアイタロー氏は、4年前に行われた堀江貴文氏と藤野英人氏のトークイベントに参加した時に「歴史は経済で考えるとわかりやすい」という話しをきっかけに、自分が描きたいものを見つけ、この分野でマンガを描くことにはまってしまったそうだ。

当時は証券会社に勤務しながら、描き始めると次第に歴史マンガ好きが集まり、経済歴史漫画制作チーム大福組が結成され、歴史を現代を生き抜くための知恵とするためのイベントや作品作りを行なっているという。そして、これがきっかけとなり現在は藤野英人氏の企業で勤めているそうだ。4年前にはきっと現在の様子を想像もしていなかっただろうが、自分の好きなことを突き詰めていけば、思いもよらないような素晴らしい展開が待っている。大福チームが体現し、そう思わせてくれた一冊でもあるのだ。

 

まんが 江戸時代の経済入門

まんが 江戸時代の経済入門

  • 作者:大福組
  • パンローリング株式会社
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