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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】素敵な人と素敵な本の出会い『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』

タイトルの通り、本書は著者が出会い系サイトで本勧めていたときにあった1年間のお話である。

 


著者の花田菜々子は「ヴィレッジバンガード」に12年勤めたのち、「二子玉川 蔦屋家電ブックコンシェルジュ、「パン屋の本屋」店長を経て、現在は「HMV &BOOKS HIBIYA COTTAGE』の店長を務めている。

 


そんな著者は出会い系サイトを使って面白い試みを始める。それが出会った人に本を勧めるという活動である。

 


出会い系といっても男女の出会いに限らず、老若男女が30分という時間の枠組みの中で出会うものだ。出会う中には、身体目当てで来る人ももちろん多い、中には出会って一ヶ月後に2人を主人公にしたポルノ小説を送り続けて来る変な人もいる。

 


しかし、出会い系サイトの中で本を勧めていくうちに、その繋がりはどんどん増え世界はどんどん広がる。最終的には出会い系サイトがきっかけで転職もうまくいった。

 


この本の醍醐味はもちろんそんな面白いストーリーでもあるが、著者の紹介する本である。読んだことのない興味溢れる本がどんどん紹介される『青春と変態』という、スキー合宿でトイレを覗きたいということを日記のように綴った小説。ホームルームの23分間で生徒を洗脳する小説『23分間の奇跡』など今から読むのが楽しみでしょうがない。

 


また、今では本屋には著者に会いたくて、本屋に通う人が多い、常連になると著者がおすすめ本をその人のために用意してくれたりと、こんな本の売り方もあるのかと感心した。とにかく本好き・また色々と悩みが多い人には読んで欲しい一冊である。