フィンテック、ビットコイン、シェアリングエコノミー...。インターネットにより情報のあり方、コミュニケーション、そしてお金のあり方が変わってきた。本書はタイムバンクを発明したメタップス創業者によるアップデートされた新しい経済に関する本である。
お金がアップデートされ、現実では色々とすでに不具合が起こっている。これまで会社の未来を予測するためには資産が一目でわかる財務諸表を用いてきた。しかし、そこには資産とは認められていない人材やデータの情報は載らない。しかし、FacebookやGoogleではデータや優秀な人材が資産である。どちらを失っても会社に未来はない。このように既に世界中のIT企業の未来は財務諸表では予想できない。
IT企業では優秀な人材を集めるために福利厚生を良くし、満足度をいかに高くするかに力を注いでいる。またそんな優秀な若者は生まれた時からインターネットがあったデジタルネイティブである。あらゆるものが満たされた世代であり、お金やモノよりも「価値」が重要な世代である。人生の意義や目的など新しい仕事を作るのではなく新しい意義価値を作る世代。優秀な人材は価値を与えてくれる会社へいく。つまり、これからの時代は他人に価値を与える人になることが大切だろう。
世界は儲かることを考える時代から情熱を傾けることを考える時代へと進化している。今後はトークンネイティブが生まれて来るだろう。彼らにとってはお金=ツールは当たり前だ。お金のことを誰よりも考えてきた著者によるアップデートされた新しい経済システム。未来を生き抜くためには本書は必読だ。
お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)
- 作者: 佐藤航陽
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2017/11/29
- メディア: Kindle版
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