ディズニーランドがなぜ日本の浦安にあるか。なぜデパートでは絵画展をやるか。なぜラジオ、テレビはこれほどまでに発展したのか。全ては本書に登場する三人の天才が人の心を掴み動かした結果である。本書を読んだ人もまた三人の天才には心を掴まれてしまう。
ディズニーランドはもともと世界各国はもちろん日本内でも富士か浦安どちらに作るかという戦いが生じていた。天才の一人堀は圧倒的なおもてなしで心を掴み誘致を成功させた。
堀たちは都心から浦安がいかに近いかをプレゼンするために工夫を行なった。日本に来て日数が経っていることを考えて、帝国ホテルの一流シェフにアメリカ人がうなるステーキを頼み、ランチボックスにつめ移動のリムジンで振る舞った。日本食に疲れた頃を見計らってだ。また、あらかじめいつも飲むお酒を調査し全てリムジン内に詰め込んだ。楽しい時間は短く、浦安までの距離は本当に短く感じただろう。
ここから学べるのは、人の心を掴むにはとにかく相手の立場になって、何をされれば相手は嬉しいかを考え抜くことだろう。その結果どこにディズニーランドがあるかはご存知の通りである。
本書では上記の堀意外にもいる心を掴む天才たちの伝説が記されている。人間はその漢字のように人と人との間で生きている。人の心を掴むことができれば、多くの人間、つまり時代を動かすことができるのも納得できるだろう。そのエッセンスの一部でも掴むことができれば、時代は動かずとも、あなたの人生が動くことは間違いない。
新装版「エンタメ」の夜明け ディズニーランドが日本に来た日 (講談社+α文庫)
- 作者: 馬場康夫
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/08/21
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログを見る
ディズニーランドが日本に来た! 「エンタメ」の夜明け (講談社+α文庫)
- 作者: 馬場康夫
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/07/23
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (2件) を見る