タイトルの「半径5メートル」というフレーズは、出版当時とても話題になったという。「半径5メートル」とは、自分の身近な範囲で野望を少しずつ叶えていくということだ。
なぜなら、自分をいきなり大きくかえるというのは、誰しも簡単にできることではない。そのため、著者のいう「少しずつ」自分の身近なところから気を配ることにより「できるかも」という気持ちになり、気軽に行動を踏み出せるようになるという。
大きな夢も、まずは小さなステップに分けて、小さな夢にする。そしてそれを小さな行動にしていく。それが結果として、大きな夢へと導かれる。その一つ一つの行動が未来の自分へ繋がっていくのだ。
また、夢が叶う人の共通点として「欲望に素直なこと」「我慢をしないこと」だという。直感で行動することが人生に大きなリターンもたらしていくのだ。
本書は、実は著者が著者自身へ語りかけている内容なのだという。なぜなら著者は、学生時代より長年、他者から多くの中傷を受け、その経験がトラウマになったそうだ。本書では、その詳細について赤裸々に告白している。当時は、被害妄想が止まらなくなったほどつらい経験だったようだ。
しかしそこからのターニングポイントは、いつかこの経験をネタにして笑い飛ばし、これをプラスにかえられると考えたのだという。
そして、
・中傷への立ち向かい方
・心が折れない方法
・寄生虫方式
・悔しい思いを消化する方法を身に付け、本書でその内容を紹介している。
「半径5メートル」の中にこそ、夢につながるきっかけがある。すべては、小さなことの積み重ね。本書は著者自身、身をもって体験した内容であるため、大反響を巻き起こした一冊である。

- 作者: はあちゅう
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/06/15
- メディア: 文庫
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