大地震の恐怖により、心身ともに乱れた著者の母親を救った本書には、幸せになる3つの基本と11の法則が書かれている。著者は子供の頃から他人と比べること、競うこと、勝つことに興味がなく、人を喜ばせたい、感動してもらいたいという欲望が自分のエネルギーになっているという。
そんな著者も過去には辛い時期があったそうだ。閉ざされた書道の世界で若くして有名になった著者は、夫婦で謝りに行くほど仕事をするあちらこちらへ誹謗中傷の嵐が襲った。しかし、起こった出来事に対してどう捉えるかは自分の心次第。他人の言葉は単なる言葉の羅列であり、傷ついたとしたら自分が傷つく解釈をしたということ。
人から言われて嫌なことは、単に自分の中に持っている恐れを教えてくれるだけ。言われたことが違うと思うのなら、その恐れを手放せば再度言われたところで傷つかない。徹底的に自分のダメな部分を知り認めて受け入れ、長所を含めて活かせば傷つきにくい心を作ることができると著者はいう。そして、自己肯定感を高めるために一日一回自分を褒めることをすすめている。
また、著者は多くの人たちから著者と会ってから幸運体質になったと言われるそうだ。著者自身も自分からお願いをしなくても素晴らしい仕事が次々と舞い込んできたり、家族仲も良すぎて毎日が楽しく人生の幸福度がどんどん増しているという。
しかし、世の中の成功者たちは成功しても幸せでない人が多い。一見、友達もたくさんできて、フォロワー数も増え全てを手にしても、部屋で一人になると孤独感で虚しく一人ではいられない。著者は多くの成功者のそのような状況を知り、成功していてかつ幸せな人の共通点を見つけた。それは、敵対する人も含め自分以外のみんなの幸せや成功を素直に願うことだ。そうすることで、自分の心が穏やかになり満たされていく。そして最も必要なことは自分自身を愛すること。現在、苦しい時間を過ごしている全ての人が本書により救われることを願い書かれたものである。