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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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ダイヤもお寿司も自分で買おう『女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと』

 

親が女の子にかける言葉の定番、「優しくていい子になってね」。この本の著者、西原さんはそれを否定する。「いい子にならなくていい」「まずは自分がちゃんと幸せになる」「自分の幸せを人任せにしない」、そう強く伝える。
西原さんがこう言うのには理由がある。自分自身の男で苦労した経験と、母親をはじめ男に依存して苦労した女をたくさん見てきた経験があるからだ。借金まみれで首吊り自殺をした自分の父親アルコール依存症だった夫とのエピソードは確かに壮絶だ。
いいところにお嫁さんにいって夫を支えるのが女の子が幸せになる道と、大声で言う人はさすがにもう少なくなってきたと思うけれど、じゃあそうじゃなくて女の子が幸せになるにはどうしたらいいのか、具体的に教えてくれる人は意外といないのかもしれない。西原さんの生き方考え方は、「こんな風に生きている人がいるんだ」と知るだけで、全て真似をする必要はないにしても、ひとつのお手本として役立つ。
西原さん自身、いろんな失敗をしてきている。東京に出てきたときは自分よりも絵の才能がある人がたくさんいることを初めて知り一度は打ちのめされる。しかし才能がない自分にしかできないイラストの仕事は何か試行錯誤しながら働いてきた結果として、今の姿がある。
失敗しない方法よりも、転んだときに立ち上がる方法を知ってほしいと著者は語る。自身の体験があるからこその言葉は力強い。
この本が、いろんな生き方をしている大人が少ない、狭い世間で生きる女の子、そういう場所で子育てをする親に届くことを願う。 

女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと

女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと