女の子。
大好きな人と恋愛をして、結婚する。
そして、可愛い赤ちゃんを産んで、家族の皆が笑顔の絶えない家庭を持ちたい。
女の子たちのささやかな願いの一つだと思います。
そんな女の子たちに著者は質問をします。
結婚相手がぶっ壊れて、暴力を振るうようになったらどうする?
お酒を飲んで、暴れるようになったら?
ギャンブルで知らない間に借金をつくっていたら?
生活が苦しくて、自分の子供に手をあげるようになったら?
ちゃんと自分自身を守れますか?
ちゃんと自分の子供を守れますか?
ちゃんと逃げれますか?
ちゃんと子供を連れて安全な場所に避難させることができますか?
そんなことありえないかもしれません。
それでも、そんな現実をイヤというほど見てきた著者は伝えます。
追い込まれて、次の一手が打てなくなる前に、生き抜くための戦略を必ず立ててください、と。
20歳までは困っていたら誰かが助けてくれるかもしれません。
ですが、若さや美貌は、あっという間に資産価値が0になってしまいます。
若さや美貌が無くなる前に、仕事のスキルや人としてのやさしさ、正しい経済観念など、覚えなければならないことがたくさんあります。
結婚した相手が病気になること、リストラされることもあります。
そうなってから、「やだ、私は悪くないのに」では通りません。
だから、「王子様を待つよりも、社長の奥さんになるより、社長になろう」と伝えます。
自分の幸せを誰かに委ねないように、と。
著者の西原理恵子氏の人生は波乱万丈でした。
暴力と貧困の中で育ったこと、父親の自殺、アルコール依存症の元結婚相手からのDV、パニック症候群やうつ病など、様々なことが起こりました。
お金が無くて見ることになった不幸。お金があったことで見なくてすんだ不幸。
人生でどんなことが起きても、何度でも立ち上がって前に進んでほしい。
最低でどん底にいるなら、そこから抜け出すことをあきらめないでほしい。
生きていくのが大変な女の子だからこそ。
ついつい、自分の幸せを相手に委ねすぎて、取り返しがつかなくなってしまいがちな女の子だからこそ。
どんな時でも、次の一手は、自分で考えて、自分で選ぶこと。
幸せは自分で取りに行くこと。
そのために、自分で稼げるようになること。
人生で沢山失敗して、転んで、泣いて、傷ついて、その都度立ち上がってきた著者からの愛のあるメッセージが詰まった良書です。
ぜひ、一読してみてください。
- 作者: 西原理恵子,西村弘美
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2017/06/02
- メディア: 単行本
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