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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】失った「ナスビさんチョッキ」は、どのようにして取り戻せたのか?『捨て本』

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本書では、著者自身の半生を振り返り、著者の「捨てる論」について書かれている。また「常識や理屈に縛られ、思考停止した生き方をしている人が、どうすれば自由に生きられるのか」これは、著者が近年探求し、今まで発売されてきた多くの著書で伝えてきたメッセージだと言う。

自分が必要だと思っているモノ。多くの人は、そのモノ自体が人生を豊かにしてくれていると信じている。ブランド物などがいい例だ。それを所有すること自体が、自分のステータスをあげると思っている人は非常に多い。

しかし著者は、豊かに生きる方法として、モノや他人への執着を捨て、自分の気持ちに従い、今を生きることをすすめている。そして、目の前のことに熱中していれば、自分に合った仕事、人間関係、自分があるべき場所へたどり着け、本当に大切なものが取り戻せると言う。

本書は『捨て本』というタイトルのとおり、捨てる事にたいしてフォーカスされているが、決して「捨てられないもの」や今後「生きていくのに必要なもの」についても書かれているため、本書で確認してほしい。

本書の表紙に書かれているタイトル『捨て本』は、著者による直筆だと思う。字はその人の人格を表すと言われ、その人が持つ教養や人柄、またその人の人生への姿勢までもが表れると言われている。

著者の書いた字の第一印象は、非常に丁寧に字を書いている。著者自身も、その字のように丁寧な人なのかもしれない。

例えば、著者のツイッターなどでの的を射た簡潔な発言は、時として人々に理解されないこともある。そんな時、著者は自分の貴重な時間を使い、理解できない人にもわかりやすいように、その発言の意味について解説するところなど、本当に丁寧な人だ。

字を単に上手に書くということは、コツがわかれば誰にでもでき、そう難しいことではない。しかし、丁寧に書くということは、非常に難しい。評者は、子供の頃から書道を習い、現在も継続しているが、いまだに丁寧な字は書けていない。また著者からの思いがけない新たな学びがあった。

著者の本は複数読んでいるが、本書からも「捨てる」ということをキーワードに人生についての多くの学びがあった一冊である。

 

捨て本

捨て本