『35歳の教科書』著者:藤原和博(幻冬舎、2014/4/10)
21世紀に入り、世の中が成長社会から成熟社会に入り、「みんな一緒」から「みんなそれぞれ」のように多様性を求められるようになった。会社という組織にとらわれているより、個人の尊重を重要視し、自分が主人公となり生きていく方が生きやすい社会である。自分で決断して物事を進める分リスクがともなうかもしれないが、今という瞬間が活き活きと輝き出す。
多眼性という見方がある。主観性と客観性ということばがあるが、その客観性を複数の視点から見るというやり方を多眼性という。多眼性を養うことによって、ものごとの判断を的確に行うことができ、円滑な人間関係を作ることができる。
また、実社会においては簡単に答えが見つかるものよりも、正解がない問題にぶつかることの方が多いはずである。そうした時代においては大学入試、会社の入社試験や面接でも「あなた自身の考え」を問いかけ「自分の言葉を使って答えよ」という問題が増えてきている。それが現代的な流れなのだ。
自分も今、当てはまっているこの25歳から35歳での10年間は、どのフィールドでどれだけの練習を重ねれるかが未来を左右するであろう。「決して会社の社畜になれ」という意味ではなく、会社の組織を利用して、固有の技術を磨くのもありだ。みなさんも実生活において35歳までに圧倒的なハードワークを経験することで、明るい未来が開けてくるだろう。